あの夜の続きです。
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最初に言っときます。
このお話は薄桜鬼の二次元小説です。土方さんの嫁妄想SSです。
そんなもの見たくない人はここでお帰りください
。
あと千鶴ちゃん出てきませんから。千鶴ちゃん=ブロ友の沙雪ちゃんで書いてます
沙雪ちゃんは『沖田さんの嫁』です。そんな沖田さんを見たくない人はここでお帰りください
。
前回までのお話
桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ①
桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ②
桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ③
桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ④
はこちらから
一番最初のお話はこちらから↓
桜恋文 ~四月の風邪とアナタへの文~ ① 桜恋文 ~四月の風邪とアナタへの文~ ②























やっと開放された時には、歳三さんの言葉通り体中に紅い後がついていた。
しかも全部着物で隠れるところばかり…。
身体を見られた事が恥ずかしすぎて、歳三さんの方に顔を向けられない。
俯きながら背中を向け、着物を身につけていると、後ろからそっと抱きしめられた。
「ethlin…」
逃げ出したいほど恥ずかしくてドキドキしているのに、なぜか背中に感じる体温に安心感を感じている。
「初めてあった時の事、憶えているか?」
まわされた腕をぎゅっと抱きしめる。
忘れたくても忘れられない、私の人生を変えてしまった、あの少し遅い春の日。
初めてあった時も、遅咲きの桜が満開を迎えていた。
この人は桜の木の下にいた。
その美しい姿から桜の木の精だと思い込み、私は目が離せなくなってしまった。
引き寄せられるように近づくと、彼の足元の桜が真っ赤に染まっていることに気がつく。
「そばによるな…」
苦悶の表情を浮かべた彼の腹部からは血が流れ出している。
驚きと恐怖で走って逃げたものの、激しく脈打つ心臓の鼓動は止まらない。
「どうしよう…」
この時口から漏れた「どうしよう」の意味は自分でもよくわからない。
関わりを持てば面倒な事になる。
でも、あの人をあのままにしておいたら、きっとあの桜のように散ってしまう。
見ず知らずの他人に対してこんな事を思うなんておかしいと解っている。
自分自身もかかわるなと警告を出している。
でも気がつけば、ありったけのサラシと手ぬぐい、お酒の瓶を持って走っていた。
戻った時、彼は立っていることも出来なかったようで、木の下でうずくまっていた。
ハラハラと肩や背中に舞い散る桜が、この人の命を吸い取ってしまう気がして慌てて駆け寄る。
「なぜ…戻って…きた…」
なぜと言われても解らない。
ただ今は出血を止める事が先決だ。
刀傷の手当などしたこともないが、とにかく消毒をして血を止めないと…それだけが頭の中を駆け巡る。
自分でもどうしたのか憶えていない。
ただ泣いていたような気もする。
やっと血が流れるのが収まった頃、やっとこの人が新選組の隊士だと気がついた。
傍らには血に染まった、鮮やかな浅葱色の隊服があった。
この浅葱色は見てはいけない。
この浅葱色に関わってはいけない。
口癖のように繰り返し聞かされた言葉が頭に響く。
私は口封じのため殺されるのだろうか?
今度は私の血が桜の花びらを紅く染めるのだろうか。
恐怖と後悔で頭がいっぱいになっていると、強く肩を押され「早く行け」と言われた。
「もうすぐ仲間が来る…面倒な事になる前に…早く行け」
耳に低い声が響く。
「はい」と素直に立ち上がり私はその場から走りさ去った。
この場所には二度と立ち寄ってはいけないと…私の心が警鐘を鳴らす。
しばらく天気のいい日が続き、明日は雨になるだろうと皆が噂をしている。
あの桜の花は明日になったらすべて落ちてしまうなとぼんやり思った。
雨が降り、花が落ちればあの日の事もすべて流れてしまう、何もかも忘れられる。
ぼんやりとしていると、籠を持った姉が現れた。
「ねぇ?どこかに桜の花が残っているところ…知らない?」
すぐにあの場所を思い出した。
「あの場所ならまだ…」
そう言って口を噤もうとしたが姉は気がついた様子もなく、手にしていた籠を差し出した。
「ごめん。なるべく花びらが綺麗に残っている花をこっそり摘んできてくれない?ほらあのお菓子屋の小夜ちゃんの結納が近いでしょ。桜の塩漬けを作って、結納の日に桜茶をふるまいたいからさ」
嫌とは言えないし、行きたくないとも言えない。
まさかあの場所は危険かもしれないから行けないとも言えない。
「まさかね…またあの人がいるわけないし…」
自分に言い聞かせながら桜並木に近づく。
花は想像以上に綺麗に残っていた。
「さっさと用事を済ませて帰ろう」
私は黙々と花を摘む作業をする。
しかし私が手に届く位置にある花はあっという間になくなってしまった。
「うーん…何とかして木に登って少しだけ高いところの花を摘むしかないかなぁ…」
手も思いっきり伸ばしても、肝心の花にさえ触れられない。
「それとも思いっきり飛び上がって、枝ごと折ってしまうほうが安全かな」
目標の枝を見定めて飛び上がる準備をする。
「あの枝さえ取れれば…」
飛び上がった瞬間
「何してやがる?」
げっ…花泥棒しているところを見られた!!
あせりで身体の均衡を崩し足を滑らせてしまった。
背中から落ちると目を瞑ったが、背中に感じるのは冷たい地面の感触ではなく、温かい体温。
「あれ?」
痛くない
「あれ?じゃねぇだろ!!」
身体を起こされ大声の方を振り向くと、あの時の彼が恐ろしい顔で立っていた。
「なに考えてんだ!お前は。花盗人するつもりなら…自分の手の届くところから盗れ!!」
「ごめんなさい…」
慌てて頭を下げる。
謝りながら彼の言葉をよく反芻すると、彼は花泥棒した事を怒っているのではない。
手の届くところから盗れって…
ふいにふふっと笑いが漏れてしまう。
「何がおかしい?」
威嚇するような低い声も、なぜか今は恐怖を感じない。
「いえ…桜の精公認の花泥棒なんて…私…おかしくて…」
「桜の精?」
怪訝な顔で言葉を返され、慌てて手を振りながら言い訳をする。
「あっ…ごめんなさい。お名前も知らないし、あの…この間見たときあまりにも綺麗だったから、私…貴方の事桜の精だと思って…」
何言ってるんだろう、私。
あまりのくだらないし子供じみた話の内容に自分でも呆れてしまう。
「どのくらいだ?」
不機嫌そうな顔で、花の入った籠を覗き込む。
「はい?」
「あとどのくらい、花が必要か聞いたんだ」
「あっ…えっと…この籠の六分目くらい」
彼は黙って、私の手の届かないような高い場所に手を伸ばし、丁寧に花を摘み始める。
そんな彼を私はこっそりと盗み見る。
長い黒髪、背が高くて、まるで役者か絵物語から抜け出たような顔立ち。
そしてこの前も思ったが、やっぱりこの人には桜の花がよく似合う。
「悪かったな」
ぼんやりと見つめていると、ふいに謝られてしまった。
「あっ…あの…えっと…こちらこそ…花泥棒のお手伝いをしていただき、ありがとうございます」
俯きながらお礼を言うと、何故か彼の手が止まってしまった。
あれ?私…何か違う事言っちゃったかな?
「お前なぁ…」
顔を上げると、花にも勝る笑顔を向けられる。
「花の事じゃねぇよ…この前のお前が持ってきたもん・・・全部俺の血でダメにしちまったから謝ったのに…。あの時も可笑しな女だとは思ったが…こりゃ…相当だぜ」
自分を笑われた事とふいに笑顔を向けられたせいで、顔が真っ赤になってしまった。
「こんな可笑しな女は初めてだ。お前…名前は?」
知らない人に名前を名乗ってもいいのか躊躇していると、子供をあやすように頭をぽんぽんと撫で、目線を合わせるようにしゃがみこむ。
そして花のようにもう一度笑った。
「俺の名前は土方歳三だ。お前の名前は?」
「あの時お前は俺の事を『桜の精だと思った』なんて言ってたな」
歳三さんがクスクスと笑う。
「おまけに花盗人の片棒を担いだ事に礼を言ってるし…」
「え~もぅ…やだやだ忘れてください」
慌てて歳三さんの方を振り向くと、今度は動けないほど強く抱きしめられた。
「俺も…お前を最初に見たときは同じことを思った。お前がずいぶんと小せぇから、桜の木から出てきた小人かと思ったぜ」
小人って…
「そんなの…全然かわいくないし…」
ふて腐れる私の短い髪を優しく梳きながら、耳元で囁く。
「十分だろ?俺はそんなお前に惚れた。そしてお前はすべてを捨てて俺を選んだ。家も家族も…男の振りをするためにあの長い髪まで切っちまった」
単に正妻や妾になって世話をしてもらうなら、ただこの人が私の元に来るのを待つだけでいい。
そんなのは嫌だ。ただ守られるだけの女にはなることが嫌だ。
この人が私を必要としているのなら、どんな事をしても傍に居たい。
そのためには、髪を売ることも、男の振りをする事も、家族を捨てることさえ…私には何一つ苦ではなかった。
「これからお前は仕事の時は小姓として仕事をさせる。仕事に関しては今以上に容赦はしない。その代わりお前に出来る事をさせる。出来るように教える。そして…決して無理はするな・…できるな?」
「はい」
歳三さんの目を真っ直ぐに見つめる。
この人の目に映る未来を一緒に進んでいけるのだと、私の心は緊張と幸福感を同時に感じていた。
~チビあとがき~
なんとなくなれ初めを書いてみました
。
「なぜ自分なのか?」(←答えは妄想だから(笑))という事が書いてる途中で頭をもたげてきて、この後いろいろあると思いますが、まず何で知り合ったのかという事を書いてみました。
そして明日UPの第六話で終わりとなります。
ゆすらさん!そろそろお赤飯の準備が必要かも知れません(笑)
斎藤さんに小豆かささげを買ってきてもらってください。
では明日アメーバで僕と握手
(意味不明)