
ナース歴16年目のあいこです。
私のナース経験談や子育て、健康の話や
食べ物、旅行など綴っています。
以前、
自宅が分からなくなり、
行方不明届けが出されて、
市の防災無線で放送されたSさん(男性)は、
一見すると普通の老人です。
ただ、見た目以上に認知症が進んでいます。
今日は彼の取り繕い反応の話。
私(あいこ)
「Sさんはいつみてもおしゃれで若いですよね。今何歳でしたっけ?」
Sさん
「いや、僕ももう年だよ。」
私(あいこ)
「あれ?手にアザがありますけど、どこかでぶつけたんですか?昨日出掛けました?」
Sさん
「こんなのなんでもないよ。いつも家にいるよ。」
私(あいこ)
「一昨日はなかったですよね?」
Sさん
「何だかよく分かんない。」
[場面変わります]
私(あいこ)
「Sさん、今日保湿クリーム持ってます?」
Sさん
「もってるのは借金だけだよ~」
そう。Sさんの話はいつも噛み合っているようで噛み合ってないのです。
年齢が言えない。
昨日どこにいたか言えない。
取り繕い反応は、一件すると普通にコミュニケーションがとれているので認知症の症状とわからないのですが、話一つ一つ見ると答えられていないのです。
例えば、実際には年齢を答えられないけど、
何歳か聞かれ、
答えなくてはその場の空気を壊してしまう、
でも間違いを指摘されて恥ずかしい思いをしたくない、
周囲の人を困らせたくない。
という心理的葛藤や自尊心を保とうとすることのあらわれです。上手に相手に合わせるため、認知症の診断が遅れることがあり、注意が必要です。
Sさんはとっても優しい思いやりのある方です。
気遣い上手で、相手を困らせまいと
振る舞っているように
見えます。

Sさん、内服コントロールうまく出来てないのかな。
Sさんは、もう漢字を書けません。
自分の名前はひらがなでしか書けず、七夕の短冊、書いてもらおうと渡したら白紙で出しました。このときばかりは書きたくないと激怒されたそうです。
進行してるのが目に見えて分かります。
