ささやかなごほうび | イテルギター教室~人生DIY~

イテルギター教室~人生DIY~

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2年ほど、小学生のグループレッスンを担当している。

なかなかやんちゃな子達で、
最初の数ヶ月はチューニングのやり方を教えようにも
座ってられない、
ギターを抱えていると「重いーーーー!」とぐずる、
ホワイトボードに落書きし出す、
と、一向にギターを弾くスタートラインまで到達しなかった。

僕は考えた。
彼らの興味は何か。
僕に会うなり「遊ぼう!」と言ってくる。
鬼ごっこやかくれんぼがしたいのだそうな。
遊びながらギターがうまくなる術を考えた。

ギターで曲を弾きながら、かくれんぼをした。
1曲弾き終わるまでに隠れるのだ。
教室に隠れる場所があまりなかったので、
ゴミ箱など適度な大きさのものを隠すほうへルール変更した。

かくれんぼのバリエーションとして「だるまさんが転んだ」
をした。弾いてる間、歩く。
これはすぐに鬼にタッチされてしまうの弾き終わらなかった。
先日すこし改良して、野球のホームベースのようにいくつか目印にタッチしてから鬼に向かうようにしたところ、多少猶予ができた。

一人がギターで好きなように音を出し、
その音にあわせて動くのもやった。
最初は合わせるのだが、
次第に走りはしゃぎだして、何の音を出してても同じになった。

そのバリエーションとして、ギター椅子とりゲームを行った。
BGMのかわりにギターを弾いて、音がやんだら椅子に座る。
これはなかなか面白かった。
興奮してくるとケガしそうになるので、
盛り上がるほど冷静になるよう言い聞かせた。

…そんなこんなしていて2年。
最近はほとんど遊ばず、
来たらすぐ楽譜の視写、
終わったらチューニング、
チューニングが終わったものから練習するという流れが
4月あたりから数ヶ月続いている。

毎回新しい楽譜を出すので、レパートリーが増えてきた。
曲は主に小学校の共通教材である季節の歌。
最近では「茶つみ」や「うみ」。
難度はちょうどいいようで、自宅でも練習しているのが
弾いている様子からわかる。

前回、はじめて「テスト」を行った。
前奏からはじめて伴奏を僕が弾き、
それにあわせてメロディをギターで弾いてもらう。

弾いたら即座に100点満点で評価する。

「70点!出だしが遅れてる!!」
「80点!途中ここだけまちがった!」

弾いた後こどもは僕の顔を食い入るように見てる。
50点にしたときは泣いてふてくされていた。
点数をつけたいのではなく、
どこまでできているか知って欲しいので、それを必ず伝えている。

鬼のように厳しい僕がそこにいるのだが、
レッスンが終わった後はこどもらはケロリとして
ゲームやアニメの話をきいてきいてと話しだしたり、
僕がキョウシツの玄関からでてもしばらくわらわらとついてきたりする。

先日のレッスンでは、初めて僕から「もう十分ギター弾いた!遊ぼう」と
言い出すくらい弾き切った。

ずっと描いていた地点にたどり着いたので、バイバイしたあと
自分にごほうびを買った。


売り場でいちばん高いプリンと、納豆と、それから果実飲料。
おいしかった。


頭の中では
「次何するの?」
とこどもにきかれた質問を何度も思い出して、
あーでもないこーでもないと
相変わらず自問自答してる。

観音面して、はしゃいでるこどもらを放置していることもあったし
激怒して「帰れ!」と叫んだこともあった。
彼らは、お金を払って、「僕」を教えてくれた。
腹立つこともあるし、いじめたくなることもあるし、どうしようもなく愛おしいこともある。
これから教え続けてくれるだろう。



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