lack write draw!
春一番
窓を開ければひらひらと
舞いこんでくるホコリの風
わたしの目にはそれがまるで
無邪気なたわむれのように映る
末期の春先病です、
整備されたばかりの道路のでこぼこ道を
また今日も同じ水色のトラックが通りすぎる
毎日毎日
何をそんなに運ぶのか
もっと大きな風よ吹け
もう飽きたよって嘆いてる
汚れた水色と一緒に
この憂鬱もぜんぶさらってけ
電波の糸
こうして幾度もつむぐのは
光の向こうの生命体に何らかのアクションを起こしてみているという
とても前向きな試みだったり、
ただどこかしらで繋がっていたいという
哀れな希望だったりで
girl.
眠れないんです、とキミが言うから
眠る気がないからだと思います、とわたしは言う
キミはとても不満そうに
ありがとうございました、と頭を下げる
答えがすでに出ているのなら
相談もアドバイスも必要ないと思うけど
また無性に誰かに話したくなっては
何度も繰り返し訪れる心理
廃棄物
月夜の下で煌々と燃えているのは
廃棄されたゴミ
誰かの想い
ボクの幸せ、キミの涙
キミの喜び、ボクの悲しさ
そんなふうに世界はいつも背中合わせ
大量生産で人類を産み出した責任に追われてまわる
立ち昇ってく煙とともに
浄化されてリサイクル
トリック
人の感情は手品みたい
枯れた心の片隅に
突然パッと咲く一輪の花だったり
かと思ったら真っ白な鳩になって
定まらない視線でそっけなく
空高く飛び去ってしまったり
種も仕掛けもございません、
なんて
そう言いきれるアナタにびっくり
心のこり
ペンがきしむくらいの筆圧でボクは何を書くんだろう
ああしたかったとか、
こうすればよかったとか、
みじめったらしい言葉しか出てこないというのに
机に向かって3時間
結局いきついた答えは
伝えたいことなんて何ひとつなかったということ
まるめて捨てた屑紙のように
ボクの想いもぐしゃぐしゃポイ
雨
それは雨
ただの雨
服も心も重くしてしまうだけの
ただのやっかいな雨
武器
大切なボクを守りたくて
ボクはボクに銃口を向けた
ボクがキミを傷つけてしまわないように
明日は二人で出かけようって約束したから
でも本当はね、
大切なボクを守りたくて
ボクはキミに銃口を向けたんだ
キミはボクを傷つけてしまわないように
だって明日は二人で出かけようって約束したから
キミがボクを守るなら
銃弾なんていらなかったんだろうけど
キミが守るものはボクじゃないから
きっとそれが必要なんだ
キミがキミを守れたら
ボクがボクを守れたら
空砲はただ空に響いて
今日が始まる第一声の
かけがえのない合図になれたのにね