という訳で「ターミネーター4」に引き続き、2015年のリブート版「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を観ました。

 

 

原題にある“GENISYS”は造語ということらしく、元々の副題であった“GENESIS”を少しいじって"SYSTEM”みたいなニュアンスを加えたんだそうだ。

 

 

まあ邦題はね、よくあるバカ邦題で...ホントね、まったく。

 

 

それはそうと、第5作、ていうかリブート版、新シリーズの第1作、という位置付けにするらしい。

 

 

内容は第1作と第2作をごちゃまぜにしつつ、細かいシーンを真似ることで「踏襲」しつつ、そこに細かくずらして行く展開を重ねることを繰り返してゆくのだが、徐々にそのずれが大きくなって、まさに自由気ままに膨らませて、もう何が何だかてんこ盛り、いい意味で何でもありの怒涛の展開

 

 

過去の作品を知っている私には、同じことするの、もういいよ、と思わせられて、その直後に全く違う展開を盛り込み、その繰り返しがいいんだか、悪いんだか、少し姑息な引き込み方かなと思いつつも、新たな「展開」に興味津々で引き込まれていく。

 

 

序盤は何だか過去作のシーンの切り張りの連続で、それが何だか単なる「継ぎはぎ」のように感じられて困惑していたのだが、過去作によって作り手と観客の両方が形作っていた「タイムライン」をそれぞれの人物のキャラそのものを改変しながらリセットしちゃって、パラレルワールドよろしく新たなお話としたもんだから、それはそれで面白かった、かな。

 

 

でもそのタイムラインのいじりすぎで、展開が悪い意味でごちゃごちゃしちゃって、いろいろと飛び過ぎだったように感じたのだが、それはそれでスピーディと言えなくもない。

 

 

ただ、全体的にはやはりオリジナルの「血肉」がそぎ落とされているというか、作り手がその部分部分を都合よく「利用」しただけなのかなと思わなくもない。

 

 

まあつまりは、どれだけCGでシュワちゃんが空を飛んで行ったって、結局キャラクターの葛藤と物語そのものが新しくなければいくらリブートしてもダメだということなんだろう。

 

 

ラストも何だか強引だったし、続編に続きますよ的な「おまけ」も何だかなあというね。

 

 

ただ、シュワちゃんの「加齢」をうまく物語に溶け込ませたのはうまいと思ったし、ヒロインのエミリア・クラークという女優さんがなかなかキュートだった。

 

 

まあでもそれを差し引いたら、まあやっぱり「強引」だったかな。

 

あとは過去作を知らないで観たら、訳分んないんじゃないだろうかという余計な心配をしてしまった。

 

 

 

ぶっちゃけ、どちらかというとさっき観た「ターミネーター4」の続きを観たいぞ、私は。

 

 

それにしてもこれがアメリカで1億ドルも遥かに届かない大コケをしちゃったのは、観たあとだとそれはそれで意外に感じてしまった。

 

 

確かに傑作ではないにしても、そんな大コケになるほどひどくもなかったように思ったけど、私が甘いのかな。

 

 

興行成績的には続編はやはり難しいだろうな。

 

シュワちゃんももうそろそろ、ね。

 

 

まあでもホント、悪い悪いと聞いていたので、それが思ったほどでもなかったのが私にとっては「収穫」だった。

 

 

 

いろいろと差し引けば、素直に楽しめたように思う。

 

 

「ダークナイト」トリロジーのように大成功したリブートもあれば、こんなのもある...ハリウッドの苦悩はまだまだ続く、ってことなのかな。

 

 

 

結局のところ、人間がアナログの部分でちゃんと描かないとダメってことなんだろう。

 

 

今日もまた、勉強になりました。

 

 

さあ、がんばろう。

 

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