まあね、一応ね、せっかく先週「前編」を観たもんだからね、これ観ないとね、ということで「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」を観た。
前編で溝ができてしまった千秋とのだめの関係は...というのが後編のポイント。
前編ではあまり出てこなかった、連ドラ時のレギュラーのキャラクターがこぞって出演、華を添える...ていうか、やっぱりこの劇場版2作は、連ドラの群像劇の部分をそぎ落として、千秋とのだめの関係になかなか丁寧にフォーカスしてて、そういう意味では同局の某作品のようにドラマの映画化でよく陥りそうな「グダグダ」感はなかった。
竹中直人扮するシュトレーゼマンの役割は分かりやすく予想通りだったが、それはまあ客層を考えれば、作劇のセオリーを破綻なく踏襲するという意味では正解だと思う。
クライマックスの「省略」も私が思ったとおりだったので、逆に肩透かし?w
ていうかその「省略」の前のあの「ピアノ」が、実はクライマックスだったという「意表」の突き方が、ある意味予想外?w
全体的には二人の関係がうまい具合にハッピーエンドに着陸してて、2本に分けるほどの長時間で描いたことは間違ってなかったのかなと。
ただ、この原作の個性(?)であると思われるギャグの部分が連ドラの時と比べて抑え気味だった割には、全体的に二人の物語としてはシンプルすぎるかなと思わなくもない。
あとはねえ、やっぱり音楽の力、これだねえ。
シュトレーゼマンとのだめの協奏曲もよかったし、原点に返ったあの二人のピアノの演奏...いいシーンでした。
でもこの類の作品を観るにあたっていつも個人的に問題になるのが、原作を知らないということ。
この作品はコミックが原作ということだが、どこがどう一緒で、どう違うのか、原作ファンにはこの映像化作品群はどう捉えられているのか...いろいろと気になってしまう。
まあでもいい。
連ドラから連綿と続いていたこの物語がうまい具合に「着地」したことにホッとしたし、終わってしまったという感慨も含めて、楽しめたな、よかったなと。
今日のフジテレビの「土曜プレミアム」の放送では、ていうか地デジ放送のご他聞に漏れず、残念ながらシネスコサイズの作品である本作も「トリミング」の憂き目にあってしまった。
エンディング・クレジットでシネスコに戻った時に、この作品、劇場でオリジナルサイズで観ていたら、印象は変わってたのかなと思わなくもない。
テレビ放送が4:3から16:9になったとたんに邦画はシネスコサイズが激増したと思うんだけど、気のせいだろうか...