暑かった昨日とは打って変わって、今日は涼しい。
しかも雨。
...東京はやっぱり梅雨だった。

昨日フジテレビのドラマ「白い春」が終わった。
尾崎将也さんのドラマはやっぱり面白い。
「結婚できない男」の続編、出来ないかな?

昨日に引き続き、韓国映画を観た。
今日は「大統領の理髪師」という2004年の映画。
詳しくはこちら。


http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=321117

一庶民としての理髪師の目線で描いた韓国の激動の歴史...いや、その歴史に翻弄された理髪師の生きざま...どちらにしても、これが意外に面白かった。

コミカルな部分とシリアスな部分がバランスよく織り交ぜられていて、ソン・ガンホ演じる理髪師の朴訥としたキャラクターも相まって、うねりのある物語に引き込まれていく。
庶民の生き様、家族愛、政治の暗部、その政治に翻弄されるのは常に弱者...さまざまなテーマが、ややもするとステレオタイプ、きれいごとになりがちだが、あくまでも理髪師の目線で描くということを貫いていて、物語全体がぶれない。

韓国という国に対する私の印象は決していいとはいえないが、それでもこういう映画を観るとそういう先入観が幾分払拭されるように思うし、近くに感じられる。
この映画は60年代から70年代にかけての韓国が舞台になっているのだが、何となく戦中の軍国主義の日本に雰囲気が似ている。
そのせいかどうかは分からないが、日本を意識しているシーンがいくつかあって、そのあたりは何となく気持ち悪い。

ただしウィキペディアによると私が観たBS-hiの放送では、大統領が満州に日本軍として駐留したことを回想し、日本語で軍歌を歌うシーンがカットされていたらしい。
誰にどう気を使ったのかよく分からないが、NHKのNHKたるゆえんが何となく垣間見えて、これもあまりいい気持ちはしない。

私の韓国映画との出会いは、まだガンガン劇場に足を運んでいた時期に観に行った「シュリ」が最初だと思うが、それ以来いくつか観た中でもこの作品は出色の出来だと思う。
日本に対する描写にはどうしてもギスギスした感じを覚えるが、それも含めて韓国という国の特殊さは、映画やドラマの中では実に「効果的」に盛り込まれることが多いように思う。
前述の「シュリ」もまさに朝鮮半島の「南北問題」が実にドラマティックに描かれていたし、今日の作品にもそういった描写があった。

韓国映画を観ると、つい、いろんな角度から日本と比べてしまう。
と同時に、日本人でよかった、とも思うw。
この映画とはあまり関係ないが、韓国人って日本を意識しすぎるように思う。
常に比較したり、ライバル視する。
日本人からすると、それが自意識過剰だと感じられる場合もあるし、同時に韓国(北朝鮮も)の人たちを「迫害」した日本の歴史の暗部を想像したりもする。

近くて、遠い国...私にとっては恐らく永遠に、近くて、遠い国。