映画を観た。
BS-hiで録画していた「D.O.A.」という1988年のアメリカ映画。
デニス・クエイドとメグ・ライアン共演のサスペンスモノだ。

題名の意味するところは“Dead-on-Arrival”(到着時死亡、という意味だそうだ)だと序盤で説明された。
私はてっきり“Dead or alive”だと思っていたので、それだけでもちょっと映画に引き込まれるような気がした。

いわゆる「巻き込まれ型」のひとつだと思うが、何となく日本の2時間ドラマのような雰囲気というか、スケール感で勝負するというよりも、誰がなぜ殺したのかが、二転三転の展開を織り交ぜつつ明らかにしていくという趣き。
大学教授が自分の生徒の殺人事件に巻き込まれ、毒を盛られてあと48時間しか生きられないという枷を背負いつつ、犯人にたどり着かざるを得ない状況に追い込まれるというプロット...まさに2時間ドラマのテイストだw。

いろんな人が死に、いろんな人が犯人として浮かび上がり...最終的に犯人とその動機が明らかになっていく。
まあ言ってみればサスペンスの王道である。
今となっては新鮮味もないし、アップがやたらと多いのも手伝って、何だか映画というよりもテレビ・ムービーのような雰囲気だ。

この1988年の作品、やはり古さを感じざるをえない。
テンポも何となくゆるい感じがするし、映像的にも身を乗り出したくなるようなシャープさがないように思った。
展開という意味でもアクセントが少なくて、やたらと人が死ぬ割には、ハラハラ感、ドキドキ感がイマイチないなと。
そういえば同じ「巻き込まれ型」でもっと古い「北北西に進路を取れ」も確かに古いが、今観ても映画の醍醐味に溢れていて、楽しい。
この映画の場合は、映像的にシャープな感じが何度観ても楽しめるし、何度観ても心臓をギュッとつかまれるような、物語そのものの展開の「緩急」や心理描写の「緩急」が魅力だ。
いい作品は時代を超越するということか。

まあでも、若くてキュートなメグ・ライアンが見られたので、それだけでもちょっと得した気分、かなw。
デニス・クエイドとはこの作品がきっかけで結婚したようだ...その後、離婚したけどw。
最近、見ないな、そういえば。

余談だが、私はこの映画の題名のようなアルファベットの略語というものが好きだ。
子供の頃に社会の科目などでいろいろ出てくるその略語が何を意味しているかを知るということがとても好きだった。
有名なものだと例えば“F.B.I”だとか“C.I.A”だとか。
訳もなくいろいろと覚えたなあ...そんなもの覚えても、役に立たないのにw。
そんな訳で、私には例えば洋画などにそんな略語が出てきたりすると、ついついどういう意味なのかを調べる癖がある。

私の好きな作品、例えば「羊たちの沈黙」では“A.K.A.”(=also known as)、「ミッション:インポッシブル」では“a.s.a.p.”(=as soon as possible)という略語が登場した。
言ってみればパズルのような楽しさとでもいえるのだろうか...そういう、つまらない部分に目がいってしまうのも私の悪いクセなのだw。
という訳で、今日の“D.O.A.”もしっかり覚えたぞ、とw。

これまた余談だが、今週のBS2の夜の「衛星映画劇場」は長尺映画のオンパレードである。
今日の「風と共に去りぬ」に始まり「十戒」と「ガンジー」、さらには「ニュー・シネマ・パラダイス完全版」というラインナップ。
全て3時間クラス、あるいはそれ以上の、まさに長尺映画!!
全て録画し、全て観る予定。
特に「ガンジー」と「ニュー・シネマ・パラダイス完全版」は未見なので、楽しみである。
ハイビジョンではないが...その長さにそそられるのであるにひひ