カメ子が
私の前に現れたのは
突然のことだった。



昨日
バイト先に出勤し
開院の準備をする私の前に
カメ子は
そっと姿を見せた。


愛の女神から授かった
あの象徴的な紋様を背中に刻んだカメ子は
私に囁く。



(おめでとう。)





カメ子は
気まぐれだった。

私が探しても
姿を見せないのに

ふと気が付くと
そこにいる。

そしてまた
私に囁く。



(おめでとさん。)





しかし
それは私の空耳だった。

カメ子は
愛の女神の祝福を受けた子では
なかったのだ。



医院長先生は
スマホを片手に
私に言った。

「 シータさん
   カメ子は “エサキモンキツノカメムシ” と言うようだよ。 」



カメ子 ↓↓↓


ちびびびっちシータの 徒然なるままに










愛の女神の使者でも なんでもなかった
“エサキモンキツノカメムシ” という名の ただのカメ虫 カメ子 ↓↓↓



ちびびびっちシータの 徒然なるままに









~ 解説 ~


昨日
バイトに出勤すると
カメ虫がいました。

ティッシュで包んで
外に逃がしてあげようと
凝視してみると
背中にハートの模様がありました。

おお!
これはなんと珍しい!!

偶然?
奇形?

なんにしても
今日!
ハートにまつわる生き物が
私の前に現れるなんて
明日の私達の記念日を祝ってくれているんだわ!!


心の中でで勝手に盛り上がり

医院長先生と二人でキャッキャしながら
カメ子の行動を暖かく見守っていたのですが
(先生がキャッキャした理由は不明。)

夕方の空き時間に
先生が何気なく
ドラえもんも真っ青の現代の便利道具
“Google”を使ったらしく

“エサキモンキツノカメムシ” という
カメ子の本性を暴いてしまったのです・・・。
( 本性 → http://homepage2.nifty.com/tnt-lab/nat/esaki/esaki.htm )




なんだよ・・・ カメ子・・・・・・

あたし
嬉しかったのに・・・

今日
ハートを背負ったお前が来てくれるなんて
なんだか素敵な前触れのような気がして
本当に嬉しかったんだよ・・・

なんだか愛着まで湧いてきて
カメ子・・・お前を・・・
プラトニックに愛し始めちゃっていたのに・・・・・・
( ↑ 触ると臭いから。)


それなのに・・・
それなのに・・・・・・

カメ子の嘘つきぃぃぃぃぃぃ!!!







・・・というわけで、

カメ子に出会った翌日

結婚6周年を迎えました。


うふふ。