夜叉(1985年) (☆☆☆☆)


監督 降旗康男

脚本 中村努

撮影監督 木村大作





・あらすじ


15年前大阪ミナミから「人斬り夜叉」の異名をとる男・修治(高倉健)が足を洗った。修治は日本海の港町で妻冬子(いしだあゆみ)と3人の子供とともに漁師として生きていた。そんな港町にミナミから蛍子(田中裕子)とヒモの矢島(ビートたけし)がやってきて居酒屋を始めた。矢島は漁師たちに覚醒剤を売りつけ、一儲け企んでいたのだ。ある日、ヤクが切れた矢島が暴れ、仲裁に入った修治の背中に切りつける。野次馬たちの眼前で露わになったモノは、それはこの15年間子供にもひた隠しにしてきた「夜叉」の彫り物だった。そんな修治を漁師たちは恐れ、蛍子は惚れ、冬子は信じた。交錯する過去のしがらみの末、修治は・・




・感想


ヤクザものってことでいいんですかね。

ストーリーに関してはなんとも言えない感じでした。高倉健そのものはかっこよかったんですけど、話自体どうかって言われれば自分自身としてはみんなが蛍子なんかに魅かれる意味がわからないしなんじゃこりゃ、って思いました。お


そして噂の木村大作氏が撮影監督とのことですが…

チープな表現になってしまいますが、凄かった。

望遠に次ぐ望遠。海がバックなら大体かっこいい画面になるし、港町の寂れた町並みですら圧縮されてかっこよくなってる。

お気に入りは最後の電車見送るとこかなー 港町全景とかもめっちゃくちゃにかっこいいんですけど

基本的にかっこいいです。調べてみたら黒澤明監督に影響を受けているようで、やっぱりそっち系でしたか、という感じでした。


ストーリー微妙でしたけど画面がとっても素晴らしかった。映像に関してほぼ素人の僕でも衝撃を受けるほどの質です



シンドラーのリスト(1994)(☆☆☆)



監督 スティーヴン・スピルバーグ


脚本 スティーブン・ザイリアン


出演者 リーアム・ニーソン、ベン・スキンズレー、レイフ・ファインズ ほか


撮影 ヤヌス・カミンスキー



プライベート・ライアンに続きまたしてもスピルバーグ監督。知らずに借りたバカです。



・あらすじ

1939年9月、ナチス・ドイツ軍によりポーランドが占領され、ポーランドの都市クラクフもドイツ軍の占領下に置かれた。ユダヤ人を激しく蔑視するナチスはクラクフ在住のユダヤ人に移住を強制し、彼らをクラクフ・ゲットーの中へ追放していた。

そんな中、ナチ党の党員でもあるドイツ人実業家オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)が、クラクフの町へやってきた。彼は戦争を利用してひと儲けすることを目論み、潰れた工場を買い取って琺瑯容器工場の経営を始めた。

有能なユダヤ人会計士イザック・シュターン(ベン・キングスレー)に工場の経営を任せ、安価な労働力としてゲットーのユダヤ人を雇い入れ、また持ち前の社交性でSSの将校に取り入って自らの事業を拡大させていった。

しかしやがて残虐なSS将校アーモン・ゲート少尉(レイフ・ファインズ)がクラクフ・プワシュフ強制収容所の所長としてクラクフに赴任してきた。ゲートとその部下のSS隊員達は、ゲットーや収容所においてユダヤ人を次々と殺戮していく。シュターン初め、シンドラーの工場で働くユダヤ人たちにも危機が迫る中、金儲けにしか関心がなかったシンドラーの心境に変化が生じていく。そして彼はあるリストの作成を決意する・・・。




・感想


見るのが辛い、というかなんというか。プライベート・ライアンとはまた違う悲惨さが大々的に描かれていた

ただ、今回は殺し合いでなく「一方的な殺戮」が、話の根幹を成している


最初はシンドラー金儲けしか考えていなかったのだろうが、やはりゲットー解体時の悲惨さを目の当たりにしたことからその心情に変化が訪れたのだろうか。画面越しでもあれだけ悲惨なものなのだから、それだけの衝撃があるってことだよなぁ

でも私財ほとんどつぎ込むまで人を救う、っていうのは凄い。生半可な覚悟でできることじゃあないと思う。


もう本当にぽんぽん人が死んでいく。ナチスってのは心の底から狂気に溢れていたのだと思う。というかこの映画にはそう思わせざるを得ない悲惨さが切実に描かれている


エンディングの指輪をどうこうしてからのシンドラー泣き崩れのシーンは良かったなぁ、とは思うのだが見終わってから何か違和感。結局「しなかった」のだからどうしようもない。ただ1000人超を救い出すというだけでも凄いとは思うんだがなあ


個人的には「シンドラーという人物に焦点を当て、ユダヤ人大虐殺をここまでかというくらい描ききった映画」というイメージ。シンドラーの存在は大虐殺に対しての「僅かな救い」でしかなく、あくまでも見所はシンドラーの偉業ではなく、このユダヤ人大虐殺であると思う。正直シンドラーに感情移入することはできず見終わってしまったし。ストーリーとしては微妙だったなぁ、と思う



やはりこういう映画は見終わって考え込んでしまうと妙な感想しかかけない

次にスピルバーグ作品見るときはもっと楽しい映画が見たいなぁ、そう思いましたw


赤ひげ(1965)(☆☆☆☆☆/5)




今受けている講座の課題、2つめ。


監督 黒澤明


脚本 井出雅人、小国英雄、菊島隆三、黒澤明


出演者 三船敏郎、加山雄三、山崎努 ほか


撮影 中井朝一、斎藤孝雄




・あらすじ

主人公の青年、保本登(加山雄三)が小石川療養所へ続く坂を上り角寸の巨大な門をくぐっていく場面から映画が始まる。養生所の責任者である新出去定(にいできょじょう:三船敏郎)に会うように言われてきた保本だが、知らない間に養生所の医師として働くように段取りがつけられていた。

納得できない保本だが、幕府からの辞令であるため勝手に出て行けない。ストライキを起こし、新出が自分を追い出すまで勤務にもつかず不貞寝を決め込む。

新出が不在の夜、養生所の敷地に建てられた寮の座敷牢に閉じ込められた若い狂女(香川京子)が、保本の部屋に忍び込んでくる。何人もの男を殺した娘と知りながら、喩えようもない美しさに惑わされ、隙を見せた保本が殺されかけるが、間一髪で新出に救われる。怪我を負った保本を新出は叱らず「恥じることはないが、懲りるだけは懲りろ」と治療をする。

勤務に復帰した保本は、新出の往診に同行する。松平壱岐(千葉信男)や和泉屋徳兵衛(志村喬)といった実力者の上前をハネて、裏長屋にすむ最下層の人間たちの治療費にあてる新出は、同時に社会が貧困や無知といった矛盾を生み、人間の命や幸福を奪っていく現実から目を逸らしていなかった。

保本は成長を遂げ、ちぐさの妹であるまさえ(内藤洋子)との結納の席で、天野の推薦で決まった幕府への出仕はせず、小石川養生所で勤務を続けたいが同意してくれるかと、まさえに問い、彼女の気持ちを確かめる。

ラスト、保本は新出と小石川養生所へ続く坂を上りながら、己の決意を伝えている。自分が決して尊敬されるべき人物でなく、無力な医師でしかないと新出は語り、保本の情熱を無軌道なものと拒絶するが、保本はあきらめず、最後に新出は保本へ忠告する。

「お前は必ず後悔する」
「試してみましょう」

保本へ背を向け、小石川養生所の門をくぐっていく「赤ひげ」。その背後の巨大な門は丁度、二人の人間がしっかりと手をつないでいるかのようにも見え、二人の未来を暗示している。


(wikipediaより引用)




・感想


黒澤明監督の作品を見るのは初めてだったんですが、冒頭らへんから画面のよさに引き込まれました。

技術的な知識は皆無に等しいので、これがこうだからいい! とかはそういう面では解説できないんですが、やっぱり望遠レンズというやつだろうか。

ハリウッドが影響をうけた、というのも頷けるし、なにやら前回の課題「晩春」とはまた全然映像の雰囲気が違う。


おなかが月(太陽?w)をバックにしてるシーンがむっちゃくちゃにカッコよかった。後ろに流れる煙とかもさらにかっこよさを引き立たせる。あとは佐八、おなかの離別の柵のシーン。望遠を描くときっていうのは、何かしら望遠であることの情報、説明を画面内にいれることで奥行きを感じ取らせることができるらしい。そういう点では柵のカットはかなり強度のある画面になっている、といえるのだろう

とにかく月バックにおなかが立ってるカットがいい!!! しつこいようだがもうむちゃくちゃにかっこいい。これのためだけにも一見の価値があると思う!


ストーリーに関しては、あらすじにあるとおり、保本の成長の過程を描いているもの

赤ひげのキャラクターがよかった。頑固でなお、権力的にも腕力的にもその頑固を貫き通せるだけのものを持っているのだ。自分をしっかりもった男というのは、その対極的な存在な僕からしてみればなんとも魅力的に映る。


保本の成長の過程も、狂女の襲撃、佐八の死、おとよの看病などしっかりしたステップで分かりやすく、なおかつ狂女、おとよなどの精神状態がこれでもかってくらい濃く、引き込まれるように描いてあって、映画初心者な僕にはすごく楽しんで見れた。王道は好きです




黒澤監督の作品は自発的に借りて全て見ていきたいと思います。