忘れていはいけないこと  ~火傷の名医に出会うまで~ | *** 桜の花が咲く頃に ***

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子育ての答えは1つじゃないんだね。
だから、自分に合う答えを探そう!
「いいからいいから!」
子供に教わった言葉を胸に子育て頑張ってます♪


*** 桜の花が咲く頃に ***-娘の火傷


私には娘に謝っても謝りきれないことがあります。

絶対に忘れてはいけないことでもあります。


まだ生後8ヶ月で伝い歩きをしだした頃。

2008年2月でした。


この日の夕食はチャンポンを作りました。


私は台所で作業をしていて

出来上がったどんぶりに入ったチャンポンを

テーブルへ置きました。

そしてまた台所へと戻りました。



突然!!



ぎゃーーーーーーー!!!!



っと、悲痛な叫ぶ声がすると思ったら


娘が右手を・・・


出来たてのチャンポンのどんぶりの中へ

突っ込んでいました・・・。



食べたくて手をのばしたのでしょう。



今でもこの光景を思い出すと

ぞっとします。



お兄ちゃんもまだ3歳になったばかりで

まだ手がかかります。

主人がお兄ちゃんに食べさせようとしていた

時でした。


娘から目を離したその時でした。



私はとっさに手を抜き

娘をかかえ、水道へ・・・



すぐに冷水で冷やしました。

が、痛さはますますひどくなるいっぽうで

泣きやまない娘。



「どうして~!?どうして!?

ちゃんと見ててくれないの~!!イライラ大



私も気が動転していて

主人にあたりちらします。



主人も


「お前も!

なんでテーブルに置いたまま離れるんだ!!イライラ大



こんなこと言い争ったって

何にもならないのに。



冷静になり

どうしよう・・・

とにかく病院!!



まず、電話をしました。

今の状況を話して

看護師さんの指示を仰ぎます。



「まだ乳児ですので、診てもらった方がいいでしょう!

すぐに来てください。」


とのことでした。


それから

救急病院へ連れて行きました。


2月の寒い季節。

インフルエンザがはやっている時期。

とても多い患者さん。

娘は痛くて痛くて泣いています。

でも、結局は2時間以上待たされて

見てもらえたのは、夜中の23:00頃でした。

仕方ないとはいえ

医療の現場を垣間見たような気がします。

赤ちゃんだから特別扱いはありません。

どんなにきつかろうが

みんな順番なのだから・・・

小児科の先生に見てはもらったのですが

結局、明日、また皮膚科に行ってくださいということで

軟膏を塗って、ぐ~ ぐー した状態で包帯で巻き巻き

しただけ。


こんなんでいいのだろうか・・・


不安を感じた処置でした。




翌朝一番に日曜日の在宅医へと。

A皮膚科。女性の先生でした。


すぐ診てもらえました。



が、写真を何枚もパチパチとられるだけ。


で、また同じような処置。

軟膏を塗られ、ぐー グーした状態で包帯ぐるぐる。



きっと写真は、火傷の一例として今後使うんでしょうが。

なんの説明もないまま写真はとられたまま。


またまたこれだけ?

こんなんでいいの?

と、不安が残る説明と処置です。



この時の娘の右手は

水ぶくれがひどく、手のひらは腫れ

指の形はなく

水かきが出来たように

指と指同士もひっついたようになっていました。



「明日、お住まいの近くの皮膚科を紹介しますので

そちらへ行ってくださいね!」



と、不安を感じつつ、また明日別の病院です。



そして翌朝。


T皮膚科へ、月曜日の朝一番で行きました。

そこの先生からは


「これはひどい。

きっと、皮膚を作るところもやられてるだろうから

年齢の成長とともに

皮膚移植はさけられないでしょうね。

落ち着くまでは、消毒に毎日通ってね。」


とさらっと言われ・・・。


処置も今までと同様、軟膏を塗られ

ぐー のまま包帯ぐるぐる巻きでした。


皮膚移植・・・

女の子の右手に・・・

なんてことを・・・

胸が苦しく、どうしようもない不安にかられました。


塗り薬が出たので

薬局へ行き。名前が呼ばれるのを待ちました。


そんな時

隣にいらっしゃったお歳を召されたご夫婦が

私に声をかけてくださいました。


「お子さん。どうされたの?」



「火傷をさせてしまって・・・。

女の子の右手に・・・

なんてことをしてしまったのか。

皮膚移植をしないといけないといわれて

ごめんなさい・・・

・・・・・

うう・・・・・

・・・・」



涙が止まらなくなって

最後の方は言葉になりませんでした。




「このことは決して、良いことではないけど

決して忘れてはいけないことだね。

でも、貴方の涙を見て私も救われるよ!

最近は実の子供を簡単に殺す若者が

増える中、こうやって我が子への罪に

涙するあなたを見て

まだまだ今の世の中も悪くないのかなって。

だから、このことは忘れずに

これからの子育てを頑張っていかなきゃね。

よくなるよ!!ぜったい!

信じよう!子供の力だもん!!」



と、お言葉を頂きました。



「はい。ありがとうございます。

がんばります。」




魂を入れて子育てをしなければ!

と、肝に銘じた瞬間でもありました。

ありがとうございました。



それから仕事中の主人へ電話。

泣きながら謝る私。

皮膚移植をしないといけないことなどを告げました。



「そうか~。かわいそうだな~。

どうにかしてやりたいな・・・」



人一倍、娘を可愛がっていた主人も

言葉少なに、悲しそうだったのを覚えています。



でも、まだあきらめられない。

まだ出来ることがある!

と、他に病院へ行くことにしました。



そうだ!!小児科の先生に聞いてみよう!!

行きつけの小児科へ電話すると

火傷の名医!!という病院を紹介してくれました。

初めからそうしとけばよかったのですが。



Y皮膚科。我が家からはちょっと距離は

ありますが

そんなのへっちゃら!

飛んで行きました。


今回、思ったのは

病院は1つじゃない!!

納得の行く!!

信じられる医者を見つけることが大切です。

子供の為。家族の為。

あきらめないことが大切です。



つづく・・・・・