おはようございます。本日もお読み頂きありがとうございます。

 

 

孫氏の兵法をご存知でしょうか。『敵を知り己を知れば百戦危うからず』で有名な軍師です。今、その教えを説いている本を読んでいるのですが、まさに、ロシアの現状そのものであると感じました。また、第二次世界大戦に突入した日本の姿にも通じるところがありそうです。

 

どんな理由があるにせよ、勝つ見込みのない戦いは行ってはいけない。それは、2500年前から分かり切っていた事です。しかし、多くの敗戦国は、その禁を破り、戦いを挑み、敗れてきました。

 

戦いを挑む際には、決定的な戦力の差(5倍~10倍)無ければ、勝てる見込みが100%を下回ると孫氏は言います。その戦力の差を知ることが、国を危うくさせないために必要なことと説いています。

 

戦力差がなければ、戦力差を身につけるまで、我慢する。その為には、どんな手を使っても良いと言います。その理由は、戦争に負ける事が唯一国を亡ぼす原因だからです。どんなに貧しくても、戦わなければ滅ぶことはありません。勝てる見込みのない戦いは行ってはいけないのです。

 

でも、独裁国家は、その禁を破る傾向にあります。一時、世界覇権を得たと勘違いした米国が、ベトナム戦争や中東戦争で、手痛いしっぺ返しを受けました。ロシアも、クリミア半島の割譲に成功した体験から、自国の戦闘能力を過信して失敗しました。中国も、世界第二位の経済大国になったと自負し、誤った選択をしないか危惧されます。

 

戦争には、錦の御旗、理念がなければ勝てません。独裁者の野望や、政権を維持するために、自国内の問題に対する国民の不満を外に向けさせるなどという、自己中心的な戦いは、国内のバックアップを得る事が出来ず、戦闘を継続させる事はできません。

 

早く、その事に気付いて、戦いの矛を収めて欲しいと思います。

 

2500年前の知恵を、今に活かすことが大切です。