おはようございます。本日もお読み頂きありがとうございます。
デジタル化を進める際に、どんな組織建てで行っていますか?デジタル化に興味を持った部門が主体になって進めるパターンや、社長自らがリーダーとなって、業務改革チームを発足させて進める場合もあるでしょう。
いづれにしても、デジタル化を進める必要性を感じた人が、それぞれの立場でデジタル化を捉えて、イメージして取りかかります。それは素晴らしいことです。
しかし、デジタル化とは、単なる現行業務の電子化ではありません。いまある仕事の進め方を改革せずに、コンピュータを導入したり、クラウドサービスを導入しても革新的な効果は出ません。いや、逆に弊害が発生する可能性が大きいのです。
なぜ、社内発生的なデジタル化に問題があるか?それは、社内にいる社員は、皆同じ社内文化に慣れ親しんでおり、現行業務が常識であると信じ込まされているからだと言えます。
こんな話があります。象を逃げないように調教する方法は、小象の時から足環をつけて、行動範囲を制限します。小象のとき、あちこち行きたいと思って歩くのだけれど、何歩か歩くと足は動きません。そんな状態で年々も生活すると、自分が歩ける範囲を覚えてしまうそうです。だから、巨象になっても、足環をしていれば、その足環を固定している杭がとても弱いものであっても、決して巨象はその杭をへし折って逃げようとはしないそうです。
また、こんな話もあります。肉食で獰猛なカマスという魚がいます。カマスを生けすに入れて、同時に餌となる小魚を入れると、喜んで食べます。次いで、カマスと小魚の間に透明な仕切りをいれてから小魚を放します。カマスは、餌を食べに小魚の方へ泳いでいきますが、仕切りにより食べる事ができません。そんな状況で長期間飼っていたあとに、仕切りを取り除いても、飼われていたカマスは、小魚を食べようとしません。ところが、新たなカマスを水槽にいれると、当然、小魚を食べに行きます。古くからいたカマスも、あの小魚は食べられると気づき、食べに行くそうです。
この二つの事実から、いかに、社内の人材だけでは、革新を起こすことが困難か、ご理解いただけるのではないでしょうか。
でも、救いはあります。普遍的な「合理性」をベースに考える方法です。社内の合理性ではありません。社内の合理性は、政治的な合理性や、習慣的な合理性がはびこっています。それらの合理性が、生産性向上を阻害しているのです。
一歩引いて、考える。普通ならどうすべきかを考える。でも、それはとても困難な仕事です。特に、社長がリーダーで始めた業務改革チームの場合はなおさらです。社長の意見に逆らうことは、今後の昇進にも響く可能性があるからです。だから、社内(社長)の常識に合わせるしかないのです。
それを防ぐには、外部の人間を改革チームの一員に迎える方法が一番です。先ほどのカマスのはなしで言えば、新参者のカマスがそれにあたります。そのカマスの行動から本当の合理性を見出すことができるようになるのです。
何かうまく行かない時には、原因があります。原因は一つの時もあれば、複雑に絡み合っている場合もあります。しかし、根本原因のほとんどは「合理性の欠如」にあります。
まず、デジタル化を進める前に、課題を解決できるように仕事の仕組みをどう変えるべきかを合理的に分析し課題のありかを明確にしてから、業務を改革してください。その後に、デジタル化しなければ、無駄の固定化が起こり、改善、改革を失敗させます。
最後に質問です。アフリカ諸国の携帯電話の普及が急速に進んだ理由は何だったと思いますか?その理由とは、古い電話網が整備されていなかったからです。
先進国では、有線の古い通信手段がすでにあったため、携帯電話の普及を妨げていたと言われています。しかし、アフリカ諸国は、電話事業が無かったため、即座に携帯電話が普及したのです。
同じ様に、今、デジタル化されていない企業の方々も、焦らず、業務改革をしっかり行ってから、デジタル化しましょう。そうすれば、一挙に最先端のIT活用企業になれると思います。
終
