第二回目は、「ITCは、CIOを目指せ!」です。
私の少ないITCとしての経験から思う事は、会社内にCIO的な人財を招きたいと考えている企業でなければ、ITCの有効性を理解してくれないという事です。
つまり、ITCをシステム部長や課長と考えている企業では、なかなか、ITCが役立つ仕事ができないという事です。
それは、与えられた「職責」に由来します。
社長が不得手な情報処理に関する経営判断をCIOに委任するのですが、部課長職として組織に入る場合、経営判断結果に沿った活動が求められます。
具体的に言うと、組織の目標(5年後に売上を2倍にするなど)達成の為に何を成すべきか、何を捨てるかの経営判断を行い戦略を立てるのが、CEOであり、目標実現の為に必要な情報技術の戦略や環境整備の意思決定の支援・決定するのがCIOの役割です。
一方、部長は、戦略を戦術にブレイクダウンし、課長は、その戦術を確実に実行するための部隊長です。この分野は、ベンダーに外注すべき分野であり、ITCがこの部分を担当してもあまり意味がありません。
第1回でも申し上げた通り、ITCは、企業理念から派生した経営目標を達成するための、改革意識の醸成から始めなければ、効果が出ないのです。
つまり、ITCは、単にIT(情報技術)面だけの面倒を見るのではなく、経営目標を達成するための、経営戦略策定から参画し、経営者と共に、今の業務の見直しを進め、新しい業務のあるべき姿を考え、改革方針を決めたのち、業務改革を具体化して案を作ります。その業務改革案策定の過程で、システム的な要求や仕組みを導入するか否かを判定します。
この過程をスキップして、システムありきの方針に従い、システム部長や課長に収まっても、単なる専門家が1名組織に加わっただけとなり、ITCは、他の部門との政治に巻き込まれて成果を出せずに退場する事になります。
ですから、ITCとして会社を支援する場合は、最初は経営コンサルタントとしての立場を強調し、社長の企業理念の共有から始まり、通常の経営分析ツール(SWOT分析や、3P、4P分析)を駆使して、今の経営に不足する点や、得意分野を明確化して、価値観を共有しながら、経営の近代化、IT化を同時に目指して経営者に助言し、信頼を得る事が重要になります。
これこそが、CIOの役割そのものと言えます。
ITCとして好ましくない企業への参画方法は、「経営者のIT知恵袋」的な立場での参画です。この立場では、どうしても経営者の顔色ばかり気を遣う弱い立場になります。結果、第三者からは、腰巾着とみられ、軽んじられ、発言力が低下します。尊敬の念を集める事はできません。
会社の価値観を共有して、一緒に会社を成長させようと考える「仲間」であると皆から認識してもらえれば、苦言も素直に受け入れる最高の助言者になれますし、社員からの人望も厚くなります。
この、「皆から信頼を得る」方法については、次回から説明します。
本日はここまで。
終
