高校に上がり希望いっぱい夢いっぱい
青春の1 ページが開かれた
僕は中学から続けてた吹奏楽部に高校も迷わず入部
思いの外楽しくてどハマりしていた
親友と一緒に入学前に体験入部させてもらったくらいの熱心さだった
1年生にとっての3年生はいつだって大人に見えるもの
そんな3年生の先輩と急速に仲良くなった思い出がある
知り合ったばかりなのに昔からの知り合いのような感覚
波長が合うとはこのことだろうか
しかも先輩は僕を下の名前で呼んでくる
当時僕は女の子から下の名前で呼んでもらったことなど無く、それがもう衝撃的であった
かなりドキドキしたし、それだけで好きになってしまった
かなり初心である
連絡先を交換してメールがまあ続く続く
初めてのケータイに初めての友達以上恋人未満
しかもそれが年上の女性というこの上なくテンション爆上げ要素てんこ盛りなシチュエーション
メールだけで飽き足らず、週末の夜には電話
朝まで電話
耳が痛くなり、お互い寝ぼけながら
おやすみ
と言葉を交わすがどちらも切らない
「先輩先に切って」
「茜から切ってよ」
もうラブラブである
付き合ってなくてこれなのでもう毎日が楽しくて仕方なかった
やがて僕は3ヶ月ほどでケータイを持てなくなるのだが、それでもお互いの靴箱に手紙を入れたり、夜は相変わらず家の子機で電話した
これはよく親に怒られた
そんな先輩だったが実は彼氏がいた
地元の大学に通う1つ上の先輩
それは最初から知っていたし、そこも含めて大人の女性に魅力を感じていた
恋は盲目なのである
夏のコンクールではミサンガをもらい、僕の宝物だった
ミサンガだけではなく、たくさんの手紙やお下がりの部活Tシャツ、参考書などももらった
僕の青春は間違いなく先輩に彩られた
今でも色褪せない、大切な思い出