〇:はいこちら櫻エアライン334便ただいま高度3万フィートに到達これより安定飛行に入ります。

管:了解櫻エアライン334便


見て分かる通り俺は大手航空会社櫻エアラインで若くして機長をしているエリートの〇〇だ。
何故機長になったかというと小さい頃父子家庭だった俺は亡き父親と見た飛行機ショーが忘れられずそして5歳の弟の為に勉強を頑張った

?:〇〇さん今回のロンドンは何するんですか?

〇:おいおいまだ出発したばかりだぞ麗奈

守:もう別に良いじゃないですか!

〇:あははっごめんって

守:もぉ~(笑)

こいつは守屋麗奈
俺の後輩でちょっとドジなところはあるが中々センスのある可愛い後輩だ

〇:あっちょっと悪ぃうんこしてくる

守:もうストレートに言わないでくださいよ(笑)

〇:ごめんごめん(笑)


〇:えっ~とトイレはこっちか…ん?

客:おいなんてことしてくれるんだ!!俺が頼んだのは魚じゃなくてチキンだ!なんてことしてくれるんだよ!!ふざけんな!!

保:申し訳ございません!私の注意不足で…

客:ったくどうなってんだよ!さっさとチキンに変えろ!

保:お客様大変申し訳ございません。ただいまチキンのほうが品切れになっておりまして…

客:もう良い!お前みたいなまともに英語が話せないクソ日本人にはこうやって身体で分らせるしかないな!!オラァ!!

保:キャ!!

(手を止める

客:てめぇ邪魔だよ

〇:お客様落ち着いてください。

客:落ち着ける訳がねぇだろ!!

〇:あなたはこのことわざを知っていますか

客:あ?ことわざ?

〇:そうです。雨が降れば虹が出る。

客:何だそれ

〇:ただ晴れてるだけだと虹は出ませんが雨というスパイスが加えた後に綺麗な虹が出るということです。

客:…

〇:人生も同じです。最初から勝ちパターンで逃げ切れる展開なんてないのです。

客:おう…すまなかったな

〇:いえいえこちらこそ(笑)さぁお食べください。櫻エアラインの機内食の魚コースは銀座に店を構える高級フランス料理店が監修してるのでとても美味しいのでお食べください。

客:おうホントだ!めちゃくちゃうめぇじゃないか!アハハハ(笑)

保:あのぉ〇〇さんありがとうございます。

〇:あぁっ大丈夫大丈夫(笑)

保:保乃いつもドジで間抜けで…

〇:皆最初はそうだよ(笑)

保:えっ?

〇:俺も昔はよく怒られてたな(笑)

保:そうなんですね…

〇:まぁ保乃の場合はそこがチャームポイントじゃん(笑)

保:〇〇さん…//

〇:あっわりぃそろそろコックピットに戻るわじゃあ
ありがとうございました!

守:(相変わらず優しいなぁ〇〇は)

守:〇〇さん遅いですよー

〇:あっ麗奈悪ぃな。

守:トイレ長いですよ!(笑)

〇:ちょっと腹の調子が乱気流でなアハハハ(笑)

守:もぉ~(笑)

〇:なぁロンドンに着いたらさ時間あるか

守:さっき自分でまだ気が早いみたいな事言ってたじゃないですか(笑)

〇:悪かったなー

守:冗談ですよ(笑)

〇:もぉ~ったく

守:やっぱ〇〇さんはからかいがいがありますもん(笑)

〇:もうやめてくれ(笑)

〇守:アハハハ(笑)

そうしてフライトは順調に進んでもう少しでロンドンに着くという時にその時は来た

プープープープープープー非常事態発生非常事態発生

〇:おいっ何だこれ

守:大変です!機長!燃料が漏れてます!

〇:おうっマジか…

守:どうしましょう!

〇:落ち着け。俺達が慌てたらおしまいだ。まず乗客達にシートベルトと救命胴衣を装着させろ!

守:はい!

〇:こちら櫻エアライン!ただいま緊急事態が発生しました。まずは落ち着いてシートベルトを締め、酸素ボンベや救命胴衣の準備をお願いします。

保:〇〇さんこちら全員着陸態勢の準備が出来ました!

守:了解!引き続き頼む

〇:おい麗奈近くに空港は?

守:ここから来た道を50キロ戻った所にナロー空港という空港があります。

〇:なるほど。ロンドンは後何キロだ

守:あと150キロです。

〇:そうか…

守:機長どうしましょう…

〇:よしっこのままロンドンに向かえ

守:えっでも燃料が…

〇:ナロー空港は名前の通りとても小さい空港だ。この飛行機じゃ滑走路に着陸するのが難しいし、設備も貧弱、尚且つあの国は今内戦が起きていて情勢が悪くきっと消防車を呼んでくれないはずだ

守:なるほど…

〇:それに落ちても最悪沿岸から少し離れた海だワンチャン生き延びることが出来るかもしれない

守:…

〇:よしっロンドンに向え

守:分かりました!
こちら櫻エアライン334便燃料に異常あり、ロンドン空港に緊急対応を求む

管:了解

〇:麗奈ロンドンまであと何キロだ

守:80キロです。

〇:そうか…

守:…〇〇さん燃料的にもうロンドンに行くのは厳しいです…

〇:そっか…なら海へ着陸するぞ

守:はい〇〇さん

〇:…

守:…

〇:なぁ麗奈。お前に伝えたいことがあるんだ…

守:なんですか?

〇:ホントはロンドンに着いてから言おうと思ったんだけどさ…

守:…

〇:俺はずっと麗奈のことが好きだった。

守:〇〇さん…私も〇〇さんのことが好きでした。

〇:えっ…

守:〇〇さんの優しいところが好きになっちゃいました♡

〇:麗奈

守:?
(麗奈を激しくハグをしてチューをする)

守:〇〇さん…

〇:こんな状況だけどまだ諦めてない麗奈好きだ。付きあってください。

守:はいお願いします。〇〇さん♡

〇:よしっ生き延びるぞ

守:そうですね…

〇:おいおい諦めんなよ。俺はエリートパイロットだぞ必ず助かる(笑)

守:そうですね!(笑)

〇:そろそろ行くか…

ドッカ~ン!!

そうして飛行機は海に沈んだ。


守:…ん?ここはどこだ?

私は次に目を覚ましたのはイギリスの病院だった。私は幸いにも近くの漁船に助けてもらいすぐ病院に行ったので軽症で助かったらしい。

守:〇〇さんは?!

私はすぐ気になった

医:〇〇さんは残念ながら…溺死で死んでしまいました…

〇〇は乗客や私を助けようと頑張り死んでしまった。でも〇〇は最後まで私に渡そうとしてた指輪を掴みながらあの世に行ったそうだ…

私はショックでパイロットをやめて一ヶ月間ずっと泣いていた。だが私はいつまでも泣いていても仕方がないと思い〇〇の家で〇〇の弟達を養った。

最初は私が養っても良いのかと思ったがこの子達が受け入れてくれたおかげで頑張れた。

弟:ねぇれなおねぇちゃんきょうのよるごはんはなーに?

守:今日はカレーだよ!

弟:やったぁ!!

(弟もカレーが好きなのか(笑))

そんな弟君の成長は物凄く早かった

〇〇と似て頑固で大変な事は多かったけどそれでも楽しかった

10数年後


弟:ねぇ麗奈さんは結婚しないの?

守:私は別にする気ないかな(笑)

弟:僕のお兄ちゃんってどういう人だったんですか?

守:そうね~頑固だったけどなんだかんだ優しくて凄いイケメンだったなぁ(笑)

弟:そうですか…

守:もぉ~どうしたの急に?(笑)

弟:麗奈さんが結婚しなかったのって僕が居たせいかなって思って…

守:もぉ~そんなこと無いよ(笑)

弟:あのぉ麗奈さん…

守:ん?

弟:そのぉ…僕と結婚してください!!

守:えっ結婚って…私もうおばさんだよ?(笑)

弟:それでも麗奈さんは血が繋がっでないのに優しくて可愛くて…とにかく全部が好きです!!



守:だってもぉ~どうすれば良いのかな(笑)


でも…〇〇の分まで絶対幸せになるね…