私は人気のアイドルだった。私はそこそこ頭が良くて、絵の才能があり、仕事も順調だった。
でも私は何かが足りないなと思っていた。
私は、恋に興味がなかったわけではない。むしろ、恋をしたいと思っていた。でも、私には恋をする時間も余裕もなかった。アイドルとしてのスケジュールは常に忙しく、プライベートな時間はほとんどなかった。そして、私に近づいてくる男性は、私の容姿や地位に惹かれているだけで、本当の私を見てくれる人はいなかった。

そんなある日、私は写真集の撮影で海外に行くことになった。撮影場所は鹿児島のリゾート地だった。私は、久しぶりにリラックスできると期待していた。

しかし、現地に着いてみると、私の期待は裏切られた。撮影は思うように進まず、スタッフとのトラブルも多かった。私は疲れ果ててしまった。

そんな中、私はひとりの男性と出会った。彼は〇〇といい、リゾート地でサーフィンインストラクターをしている青年だった。彼は、日焼けした肌と金髪と青い目を持ち、笑顔が素敵だった。

彼は、私にサーフィンを教えてくれることになった。私は最初は乗り気ではなかったが、彼の優しく楽しい指導に徐々に心を開いていった。

彼は、私がモデルであることを知らなかった。彼は、私の名前も聞かなかった。彼は、ただ私の笑顔や表情や声に惹かれていっただけだった。

私もまた、彼に惹かれていった。彼は、私が今まで出会ったことのないタイプの男性だった。彼は、自由で明るくて素直で純真だった。彼は、何も求めずにただ優しく接してくれた。

二人は、毎日サーフィンを楽しみながら親しくなっていった。そして、ついに私達はキスをした。

大「〇〇さん好き」
〇「俺も好きだよ。でもまさか初対面でここまで行くとは思わなかったよ笑」

それは、夕日が穏やかな海に沈む時だった。二人は浜辺で抱き合ってキスをし、私達は千島海流から来る親潮と南国から来る黒潮のようにぶつかり合った。それは、まるで夢のような瞬間だった。

しかし、その夜、私に悲しい知らせが届いた。撮影が急遽終了し、明日帰国することになったというのだ。

私は慌てて荷物をまとめた。そして、最後に彼に会うことにした。

私はホテルのロビーで彼を待った。彼は、約束の時間に現れた。彼は、私に笑顔で挨拶した。

〇「やあ、元気?今日はどこに行こうか?」

彼は、私が帰ることを知らなかった。私は、彼に真実を告げなければならなかった。でも、私は言葉が出なかった。

私は、彼の手を握った。そして、彼に抱きついた。

大「〇〇さんごめんなさい。私、明日帰るの」

私は、涙声で言った。〇〇は、驚いて私を見た。

〇「え?どうして?」

大「私、櫻坂46っていうアイドルなの。撮影が終わったから」

〇「アイドル?」

彼は、信じられないという表情をした。彼は、私がアイドルだということを初めて知った。

大「ごめんなさい。言えなくて」

〇「いや、別にいいけど」

彼は、困惑していた。彼は、私が自分と違う世界の人だということを悟った。

〇「じゃあ、もう会えないの?」

大「うん」

私は、頷いた。二人は、沈黙した。

大「でも、私、あなたのこと忘れないよ」

私は、そう言って微笑んだ。〇〇もまた、微笑んだ。

〇「ありがとう。俺も忘れないよ」

二人は、もう一度キスをした。それは、別れのキスだった。

そして、二人は別れた。二人は再び会うことはなかった。

それが、私の初恋だった。


私は、東京に帰ってからも彼のことを忘れられなかった。彼の顔や声や匂いが鮮明に蘇ってきた。私は、彼に会いたいと思った。でも、私は会えないと思った。私は、彼とは違う世界に生きていると思った。

私は、仕事に打ち込んだ。私は、アイドルとしての人気をさらに高めた。私は、雑誌やテレビや広告に引っ張りだこだった。彼女は、多くの男性からアプローチされた。でも、彼女は誰にも心を開かなかった。

そんなある日、私は驚くべきことを知った。彼が東京に来ているというのだ。

それは、偶然だった。私は、雑誌の撮影でビーチに行っていた。そこで、私はひとりのサーファーを見つけた。そのサーファーは、まさしく彼だった。

彼は、波に乗っていた。彼は、まるで鳥のように自由だった。彼は、気づかないふりをしていたが、実は私を見ていた。彼は、わざと私の前でサーフィンをした。

私は、信じられなかった。私は、嬉しかった。でも、私は動けなかった。

撮影が終わると、彼が近づいてきた。彼は、サーフボードを持って歩いてきた。彼は、水滴をまとっていた。彼は、笑顔で話しかけた。

〇「やあ、久しぶり」

大「〇〇さん……」

彼女は、驚いて言葉を失った。彼は、肩をすくめた。

〇「俺、東京に来てるんだ」

大「どうして?」

〇「君に会いに」

大「え?」

私は、呆然とした。彼は、続けた。

〇「俺さ、君のこと忘れられなくてさ。君がアイドルだって知ってからさ、君のこと調べてさ。君がどこで何をしてるか分かるようになってさ。それでさ、君が東京に帰るって分かった時さ」

大「それで?」

〇「それでさ、俺も東京に来ちゃった」

大「そうなの?」

〇「うん」

彼は、頷いた。そして、真剣な表情になった。

〇「君が好きだよ」

大「……」

私は、何も言えなかった。彼は、手を差し出した。

〇「一緒に行こうよ」

大「どこに?」

〇「どこでもいいよ」

大「……」

私は、迷った。でも、私は決心した。

大「わかった」

私は、手を取った。そして、一緒に歩き出した。

そして私と彼は、一緒に暮らし始めた。彼は、サーフィンインストラクターとして働いた。私は、アイドルとして働いた。二人は、忙しくてなかなか会えなかったが、会える時は幸せだった。

私達は、愛し合った。私達は、楽しく笑い合った。私達は、時々喧嘩もした。でも、私達は仲直りもした。

私達は、幸せだった。でも、私達には問題もあった。

それは、周囲の目だった。私は、有名なアイドルだった。私の恋人が誰なのか、多くの人が興味を持った。私の恋人が彼だということが分かると、多くの人が驚いた。

彼は、無名のサーファーだった。彼は、私とは違う世界に生きていた。彼は、私にふさわしくないという声が多かった。

私のファンやマスコミやスポンサーや仕事仲間や友人や家族など、多くの人が二人の関係に反対した。二人の関係は、スキャンダルとして扱われた。

二人は、嫌なことを言われたり、嫌なことを書かれたりした。二人は、ストレスを感じた。二人は、不安になった。

でも、二人は愛し合っていた。二人は別れることを考えなかった。

やがて私はグループを退団して、モデルとして活動した。

そんなある日、私に大きなチャンスが訪れた。私は、海外で有名なデザイナーのショーに出ることになった。それは、モデルとしての夢だった。

私は喜んだ。でも、私は悩んだ。

ショーに出るということは、日本を離れるということだった。日本を離れるということは、彼を離れるということだった。

私はどうすべきか分からなかった。私は夢を叶えたいと思った。でも私は彼を失いたくなかった。

私は彼に相談した。彼は驚いて聞いてくれた。

〇「すごいね」

大「うん」

〇「行くんだね」

大「……」

私は答えられなかった。彼は気づいて言った。

〇「行きたくないの?」

大「……」

〇「俺のせい?」

大「……」

〇「そうなんだ」

彼は悲しそうに言った。そして笑って言った。

〇「じゃあさ、俺も一緒に行こうよ」

大「え?」

〇「一緒に行こうよ」

大「でも……」

〇「でも何?」

大「〇〇の仕事や友達や家族や……」

〇「俺さ、君が一番大事だよ」

大「……」

〇「君が幸せなら俺も幸せだよ」

大「……」

彼女は涙が出そうになった。彼は優しく抱きしめた。

〇「一緒に行こうよ」

大「……」

彼女は頷いた。そして笑った。

〇「一緒に行こう」

私達はキスをした。それは、新しい旅立ちのキスだった。

私達は一緒に海外に行った。私達は一緒に夢を追った。

それにしてもここの波良いなぁ
そうだね笑

そして海も出会った時と同じように穏やかだった。