Boulton, A. 2009. "Testing the limits of data-dr | 一英語教師の読書ノート

Boulton, A. 2009. "Testing the limits of data-dr

Boulton, A. 2009. "Testing the limits of data-driven learning: language proficiency and training", ReCALL, 21-1: 37-51.

   Data driven learning (DDL)はある程度英語力・やる気のある学習者向けとされているが、英語力の高くない学習者であっても実践可能であると、フランスの大学一年生(英語学習暦6.6年、TOEICスコア450点ほど)の英語授業での導入経験をもとに主張している。

   TOEICスコア450点の学生が、英語力・やる気ともにそれほど高くない学生とされているという本題からはずれたところで驚いた。私が現在勤めている中堅私大では、TOEICスコア450点は上位クラスだ。他クラスと比較してやる気があると常日頃感じている。私の学生への期待が低いということなのだろうか。いずれにしても、日本の大学一年生でTOEIC450点取得者は、難関大学の学生でないかぎり英語力・やる気が低いとはされないだろう。このことは、日本の中高での英語教育が他国に比べ効果をあげていないことを示唆しているということになるだろうか。