「すべての僕が沸騰する」というタイトルの、村上義知を紹介する大規模な企画展が、県立近代美術館葉山で開催されている。
 
このタイトルに惹かれて、ダンナと二人で美術館に出かけた。
 
 
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すべての僕の情熱と思索と小唄と哲学と絶望と病気とは
表現を求めようとして具象されようとして沸騰する―
 
この言わんとするところが、なんとなく自分の無意識な核の部分にある何かと呼応して、沸騰していく面持ちというものに共感してしまったというのが、出かけた理由かな。
 
20世紀初頭に生まれ、ベルリンでダダや構成主義の新興芸術の洗礼を受け、帰国後は「マヴォMavo」や「三科」というグループ活動を通じ、大正末期から昭和にかけて、日本の近代美術に影響を与えたのが村上知義。
 
この村上知義の生き様を、幼少期から没するまで、その芸術活動や仕事を通して丁寧に、そしてわかりやすい構成で展示してあり、ほんとうに面白かった。
 
油彩や平面作品、建築、舞台美術、イラストレーション、またトランスジェンダーなダンスパフォーマンスなど、ジャンルを問わない多彩な活動は、まさしく村山知義の中で、何かが沸騰し続けて、蒸気をあたり構わずまき散らしているかのような印象を受ける。
 
子供向けのイラストや、設計した建築などで見知ったものもあり、そういうのを見つけるとその多彩さに改めて驚かされる。
 
ほんと、人間という存在はすごい。
 
こういう表現のために、持てる力のすべてを注ぎこめるなんて、そんな生物はほかにはいない。