日頃から、フードマイレージや自然農法などのことは頭の隅にはあるものの、なかなか完全にそういう生活に移行するというのは難しい。
それでも、今回の震災で、スーパーなどからあっという間に品物が消えてしまうことを経験し、また消えたものの中にはなかなか復活しないものもあり、エネルギーも含めて、やっぱり地産地消が一番だと再認識。
なるだけ、そういう暮らしを目指さないといけないなーと思っていた際に、NHKのBSで、カナダで100マイル(160km)ダイエットにチャレンジした人たちのドキュメンタリーが放映された。
このダイエットとは日本で使われているような、いわゆる痩せるための試みというわけではなく、食事そのもののこと。
数年前に、住んでいるところから半径100マイル以内で生産された食べ物だけで1年間暮らした、カナダ在住のアリッサ・スミスとジェームズ・マッキノンが、この経験を1冊の本にした。その名も「100マイルダイエット」。それに賛同した家族が、100日間100マイルダイエットにチャレンジするというTV番組だった。
これが、なかなか面白い。もう見ているとうずうずしてくる。私もやりたいって。でも、実際、葉山に住む私が半径100マイル以内で生産加工された食料品だけで暮らすことは可能なのかというと、それはなかなか難しい。

まず、海辺に住んでいるということは半径100マイルの半分は海だということ。それがちょっと不利かも。
近隣に地野菜を売っているスタンドや直売所があるから、休日に車で買いに行くことはできる。でも、これは本当に季節の野菜だけ。サラダでレタスを食べたいと思っても、スーパーなら年中買える野菜が、こういう場所だと、ほんのひと時の季節だけ手に入る。大好きなアボガドなんかも二度と食べられなくなってしまう。
お肉は・・・近くにおいしい牛肉や豚肉を生産している農場があるけど、餌まで考えると100%地物とは言い難い。牛乳も高くても許されるなら近所の牧場のものがある。
豆腐は国産大豆のものはあるけど、その大豆は100マイル以内で生産されたものではない。ということはお味噌も国産大豆でも100マイルを超えた生産地のものばかり。小麦粉もしかり。パンやお菓子を焼いたりするのに切らさないようにしているけど、地元の小麦粉はなかなか手に入らない。というか普通に流通してない。
コーヒーも二度と飲めなくなりそう。紅茶は自分でお茶の木を栽培して収穫するかな。麦茶の大麦なんて近隣には皆無。
基本調味料の塩は・・・探してみたら大島にあった。助かった。砂糖はないので、地物のはちみつで代用するしかないかな。醤油は醸造工場を見つけたけど、やはり大豆が国産でも100マイル以内ではない。
サラダオイルも手に入らない。お酢も調べて見つけた小さな醸造所に電話してみたら、ご主人が体調を崩して生産を休んでいるという。小さな手工業の生産所だと、なかなか維持していくのが難しそう。
こうなると、お酢も手作りか。夏の楽しみのビールも原料が100マイルを超えたものばかりなので、アウト。ワインは何とか手に入りそうだけど、ビールがないのはつらい・・・。お酒はどぶろくを作るかな。季節の果実酒をつけていたホワイトリカーも100マイル圏内での材料ではない。
とまぁ、ちょっと調べてみただけでも、いろいろ困難にぶつかって、なかなか前に進めない。
これはスポーツだ!イベントだ!と思って、ほんの短い期間やってみることはできるかもしれないけど、これからずっと続けるということになると、ますます縄文の暮らしに戻らざるを得ない感じ。
言うは易し、でも行うは難し。
100マイルダイエット、地産地消の暮らし。放射能問題も相まって、今日本の食の安全は土台から揺らいでいる。お金を払ってでも、遠くの安全な食べ物を取り寄せたいという人たちが増えて、フードマイレージへの配慮もどこかへ消え去ってしまった。こうして地産地消の取り組みはますます先細りしそう。
それでも、やっぱり地元のものを支持する態度は表明していきたいなと思う今日この頃。TVでやったように、100マイル外の食品はまず撤去してなんてことはできないから、なくなって次に買うときは100マイルを意識して買い物をするという、ゆるい感じの100マイルダイエットでもやろうかな。
で、100マイルで手に入らないときは、なるだけ近いところのものを購入することにして、私なりの地産地消を目指そうかな、なんてかなりいい加減だけど(苦笑)。