先日、草屋根のワークショップの際、職人さんから長柄の住宅街に小さなパン屋さんがあると聞いた。
 
ちょうど逗子の歯医者さんに行く予定があったので、その帰り、しとしと降る雨の中をお散歩しながら探してみることにした。
 
雨の日は、とても静か。新しくできたトンネルを抜け、長柄の交差点から住宅街の中へ入った。住宅街といっても、山の裾野に張り付くように家々が並ぶエリア。
 
人通りもなく、雨なので余計にひっそりとした感じ。傘をくるくる回しながら歩いてみる。路地があるとひょいひょい覗いてみるけど、それらしきお店は見当たらない。
 
この辺りと聞いた場所をずいぶん通り過ぎても、ぜんぜん見つからない。仕方がないので引き返して、もっと丁寧に路地を覗いてみる。うーん、看板も矢印も、目印になりそうなものがなんにもない。
 
雨はしとしとしとしと。ちょうど通りかかった女の人に「この辺にパン屋さんがあるって聞いたんですけど、ご存知ですか?」と聞いてみた。
 
「パン屋さん・・・・・。ああ、小さなパン屋さんですね。時々しか開いてない。それならこの先の・・・」と教えてくれた。
 
さっそく教わった通り行くと、見つかった。
 
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粉もの商い・パン工房「くうら」。
 
よく見ないと、ここがお店だとわからない。ここにお店があると知っている人か、運よくお散歩で気がついた人しか来られない隠れ家的お店。
 
オープンは週3日で火・木・土。わかりにくい場所といい、お店のたたずまいといい、オープンの日にちといい、これぞ葉山商い。ほんとに、葉山にはこういう個人宅の不定期オープンのお店が多い。
 
で、葉山在住の私はこういうお店大好き。私も自分のパンを売るなら、こんな場所で週2、3日ほどオープンのお店がいいなー。
 
とにかく、緑の中のひっそりとしたお店。古い建物をうまくパン工房として使っている。テーブルもあるので、ここのパンや焼き菓子をお茶を飲みながらいただくこともできる。
 
ここには天然酵母のパンと数種類の焼き菓子が並んでいる。パンを焼く人と焼き菓子を作る人と2人の女性が素敵な厨房で、丁寧に粉物を作っているのがお店に入るとよく見える。
 
やっとたどり着いたので、端からひとつずつパンと焼き菓子を買った。
 
お店の人と、天然酵母の話を少しして、私もまた自分で酵母を作ってみようと思った。
 
ここのパンとお菓子は、すごく素朴でしっかりと粉の味が感じられた。パンは南部地粉と国産の強力粉で焼いてある。
 
私は最近、長野の地粉、特に石臼挽きの粉を使ってパンを焼いているけど、いろんな地方の国産小麦を使ってみるのも面白そう。
 
それぞれが、これがいいと選び抜いた素材を、丁寧にこねて作るパンや焼き菓子。やっぱり心をこめて作ったものは味わいがある。
 
パンを紙袋につめてもらって、その紙袋が雨に濡れないように、胸に抱えて帰った。
 
なんだかうれしくなって、帰り道はスキップ、スキップ。逗子からずっと歩いて帰ったんだけど、あっという間に家までたどり着いたような・・・。