
「ヨコハマメリー」。
映画といってもドキュメンタリーだ。
終戦後、横浜の町に立ち始めた、とある娼婦の記憶。
彼女は老婆になっても、真っ白に顔を塗り、レトロなドレスをまとって、横浜の街角に立ち続けていた。
横浜界隈では知らない人のいなかったメリーさん。
だけど、存在は知られていても、彼女について知っている人はほとんどいなかった。
人々の記憶の断片をつなぎ合わせたドキュメンタリー映画。
一人の女性の生き様を辿ることで、ふと自分の存在の重さについて考え込んでしまった。
私の生きてきた足跡。これまでも、これからも。
そして家族の、知人の、会ったこともない見知らぬ一人一人の。
みんなの人生の重さ。
人は、一人では生きていけない。その一人一人存在のいとおしさ。
人間って、深くて、寂しくて、輝いている。