




いよいよこの日から飛鳥Ⅱでのクルーズが始まる。まず、羽田から飛行機で福岡まで。JALに予約を入れて、準備は万端。
家を出て羽田に向かい予定の飛行機に乗ると、出港の1時間半ぐらい前には福岡空港に到着予定。それからタクシーで港に駆けつけ・・・と予定を組んで出発したのだが、予定の飛行機になかなか搭乗できない。どうも予定機体の到着が遅れたため、出発準備が遅れているとか。
出港は博多国際港を夕方5時。これに遅れると、泣いても笑っても乗り損ねると言うことに・・・。まさか、ボートで追いかけるわけにみかないし、次は翌々日に函館港に寄港するので、それに合わせて北海道まで飛行機で追いかけるはめになるかも・・・。
飛鳥Ⅱを追いかけて日本縦断なんて、冗談じゃない。とにかく、手に汗を握る思いで搭乗案内を待っていると、予定より30分遅れでようやく乗り込むことができた。後は、1分でも早く到着することを祈るのみ。で、機長からのアナウンスに耳を澄ませていると「予定より20分遅れで到着予定」だとか。何とか間に合いそうで、ホッとする。
で、空港に着き、地下鉄で博多駅まで。ここからタクシーを拾って博多港へ急いだ(この方が早いと言われたのだ)。着いたら4時20分。受付は4時15分まで。一応電話を入れておいたのだが、受付へ急ぐと、もう受付のデスクは取り払われていて、片づけ中。「あのー、乗船受付に来たんですけど・・・」と声を掛けると、係の人が私が最後の乗船客で、建物の入り口に迎えの人を差し向けたのだとか。どうも途中で入れ違いになったようだ。
「最後のお客様が到着なさいましたので、バスを止めてください」と、これまた最後に船に向かうバスを無線で止めて、係の人に案内されて外に出ると花束を持った係の人が私を待ち受けていて「お待ちしておりましたー」とのこと。
ここで、ルームキーも兼ねた磁気の乗船カードと花束を受け取りバスに乗ると、巨大なビルのような飛鳥Ⅱが鎮座している波止場へ。飛鳥Ⅱの前の波止場ではもう出港セレモニーが始まっていて、福岡市の消防音楽隊の人たちの演奏などがにぎにぎしく行われているところだった。なにはともあれセーフ。最後のお客として、無事、飛鳥Ⅱに乗船できた!
出港セレモニーは波止場の見送りの人と船の上の乗船客とが一緒になって行われていた。福岡市の偉い人たちが挨拶したり、キャプテンや乗船客の代表(一番値段の高いロイヤルスイートに滞在するお客)が花束を受け取ったり。音楽の演奏やバトンフラワーの演技などが華やかに行われ、いざ出港のドラがなると、飛鳥Ⅱのプロムナードデッキ(7階)で、シャンペンとオレンジジュースが振る舞われた。
紙テープも配られ、色とりどりのテープがデッキから波止場に向かってたくさん投げられて、とてもきれい。船が動き始めると、これまたカラフルな風船が飛ばされたり花火が上がったり。プロムナードデッキには、バンドが出てきて演奏をはじめ、乗船客らが踊りの輪を作った(これも前回と同じ。いつものイベントだ)。にぎにぎしく出港して、ようやく船室に引き上げるとちょうど夕日が落ちるころ。今回はデッキ付きの部屋(スイート、デッキ付きの部屋、デッキのない部屋があり、部屋のランクとしては中ぐらい)に滞在するので、しばし、自室のデッキに出て夕暮れを楽しみ、ディナーへ。
船旅にはドレスコードがあって、カジュアル、インフォーマル、フォーマルのランクで服装が規定されている。最初の夜はカジュアル。でも、このカジュアル、一流ホテルのレストランに行けるぐらいの服装が要求される。カジュアルだからと言ってジーンズやスニーカー、サンダルはNG。午後5時以降はその日のドレスコードに従った服装で過ごすことになる。
というわけで、私的にはかなりフォーマルなアンサンブルとスカートに着替え、ヒールの高い靴を履いてダイニングへ。ディナーはもちろんフレンチのフルコース。ダイニングにはチーフらしい日本人の黒服がちらほらいるだけで、スタッフのほとんどが制服のフィリピン人の若い男の子。片言の日本語で一生懸命サーブしてくれる。
この船で働いているスタッフの国籍は23カ国に渡っている。やはり東南アジアや東欧など、人件費の安い所から来た若者が中心に働いているようだ。とはいっても、日本で一番ランクの高いクルーズ船なので、教育は行き届いていて、みんな礼儀正しいし、キビキビ働いていて気持ちいい。おばさま方が「礼儀正しいし、いい子ばかりね。日本の若い人たちと換えたいぐらい」とにこにこ。こうして、クルーズの第一夜は静かに暮れていったのだ・・・。