財団法人「中部盲導犬協会」(名古屋市港区)が、トラックにはねられて死んだ盲導犬の育成費など約600万円の損害賠償をトラックの運転手と運送会社に求めた訴訟の判決が5日、名古屋地裁であった。松田敦子裁判官は「盲導犬は社会的価値を有し、育成に要した費用を基礎に考えるのが相当」として、盲導犬が事故に遭わなければ活動できた残りの期間を基に算定した計294万円の支払いを命じた。

 一方、一緒に事故に遭った視覚障害の熊沢尚さん(74)=静岡県=が運転手らに求めていた慰謝料支払いについては、松田裁判官は請求を棄却した。

 訴えによると、協会は盲導犬のラブラドルレトリバー「サフィー」(当時6歳、雌)を熊沢さんに無償貸与。熊沢さんとサフィーは05年9月26日、静岡県吉田町の交差点で、青信号の横断歩道を渡っていたところ、右折してきたトラックにはねられ、熊沢さんは2カ月の重傷、サフィーは即死した。【式守克史】

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