
11月3日に福島市の駅前商店街で開催された「第8回ももりんダッシュNo.1」。今年は体力を使う公務員3チームによる競走もあった。福島警察署、福島消防署、陸上自衛隊福島駐屯地が3人1組でそれぞれチームをつくり、合計タイムで順位を競ったのだ。
ところが、警官と自衛官は勝負より目立つことを優先した。警官はジュラルミンの盾を持ったり、クリップボードを抱えながらコロコロ(距離を測定する機器)を転がして走った。自衛官は背中に30㌔の荷物が入ったリュックを背負って走った。ハンディが少なかった消防士は、全力疾走して優勝。競技終了後に3チームの計9人が集合し、仲良く記念撮影をした。



その後、福島県警の女性白バイ隊「スノーラビッツ」隊員によるデモンストレーションがあった。コース上に白バイを持ち込み、30㍍ダッシュをしたのだ。マシンはホンダVFR800P。マシンと観客の距離が近かったので、迫力があった。その光景を見た川本は「白バイが猛スピードで近づいてくると、何かドキッとしますね」と言った。



イベントには有名アスリートがゲストとして招かれた。千田健太(フェンシング、ロンドン五輪男子フルーレ団体銀メダリスト)、塚原直貴(陸上男子100㍍、北京五輪4×100㍍リレー銅メダリスト)、須佐勝明(ボクシング、ロンドン五輪フライ級日本代表)、秋本真吾(陸上男子200㍍障害アジア最高記録保持者)の4人だ。
塚原は超有名アスリートなので、サインや記念撮影を求める人が相次いだ。塚原はそれに快く応じた。競技の合間には陸上競技教室を開催した。
秋本は福島県大熊町(福島第一原発の所在地)出身であるため、一般参加者に混じって競技にも出場した。アスリートとしては第一線を退き、指導者としての道を歩んでいる。被災地支援にも取り組んでいる。今年8月にはスピードスケートの大菅小百合と結婚した。
フェンシングは一般人に馴染みが薄い競技なので、千田はサーベルを手にして、観客にその内容を説明した。東邦銀行陸上競技部の記野友晴(400㍍障害)が相手役を務めた。さまざまな技術を披露したあと、記野とボクシングで言うところのスパーリングをすることになった。千田は自分からは仕掛けず、記野の攻撃を待った。記野はどこをどうしていいのか分からず、固まった状態。監督の川本和久は「記野! 何かしろよ!」と気合いを入れた。


続いて、須佐がボクシングについて説明した。グローブをつけて、ミット打ちも披露した。ミットを持ったのは、旧知の野宮正城(福島市、野宮フィットネスボクシング代表コーチ)。須佐が「誰か私のお腹を殴ってみませんか」と促すと、若い女性が立候補した。女性は右手にグローブをつけ、思い切りパンチ。須佐は「けっこう効きました」と言って、わき腹をさすった。
アトラクションはこれで終わらなかった。司会の深野健司(ラジオ福島)が「須佐選手とスパーリングをやってみたい人はいませんか」と言ったのだ。そんな度胸のある観客がいるはずもなく、周りはシーンと静まり返った。深野は隣の川本をチラリ。川本は右手を顔の前で懸命に振りながら、「俺はやらないよ」と答えた。
結局、深野は目の前にいた男の子を指名した。男の子もやる気になり、両手にグローブをつけた。顔よりグローブの方が明らかに大きい。男の子は須佐を追い回し、ダウンを奪った。
須佐が引っ込むと、川本はシャドーボクシングを始めた。ほんの数分前にスパーリングを拒否したのにだ。川本のおかしなパンチを目にした深野は「監督、それは(西城秀樹の)ヤングマンですよ」と突っ込んだ。

決勝トーナメントに突入すると、僅差の勝負が続出した。目測では勝敗が分からず、ビデオ判定に持ち込まれるケースも増えた。その映像を見た深野は「(ゴールは)ほとんど同時です。鼻の差で勝敗が決まりました」と言った。川本は「陸上競技では『胸の差』と表現します」と一言。深野は「すいません。昨日(2日)は競馬中継の実況を担当したもんで…」と弁明した。
※写真の説明(上から)
・ゲストとして招かれた塚原選手(右)と秋本選手
・ジュラルミンの盾を手にして走る警官
・現場検証から直行したような姿でスタート地点に立つ警官
・あえて30㌔の荷物を背負って走る自衛官
・ハンディが少ない消防士は全力疾走して優勝
・競技後はみんなで記念撮影。背後にいるのは塚原選手
・白バイでダッシュをする県警交通機動隊「スノーラビッツ」の隊員
・大笑いする記野選手、千田選手、青木沙弥佳選手(右から)
・抽選会でグローブを当てた少女と記念撮影する須佐選手
・スタートダッシュを披露する塚原選手