ども。SHINGENです。
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宇宙船に乗って
どこまでも
どこまでも
進んで行った先には
一体、
何があるのか・・・
誰しも
一度は
そんなことを
考えたり
すると思うんですけど
宇宙の彼方にあるのは
無機質なものではなく
万物に共通した
世界なのかもしない・・・
と思いながら
この手紙を
読んでみたワケで・・
娘を背に
日の丸の小旗を振ってあなたを
見送ってからもう
半世紀がすぎてしまいました。
たくましいあなたの腕に抱かれたのは
ほんのつかの間でした。
三十二歳で英霊となって
天国に行ってしまったあなたは
今どうしていますか。
私も宇宙船に乗って
あなたのおそばに行きたい。
あなたは三十二歳の青年、
私は傘寿を迎えている年です。
おそばに行った時
おまえはどこの人だ
なんて言わないでね。
よく来たと言ってあの頃のように
寄り添って座らせてくださいね。
お逢いしたら娘夫婦のこと
孫のことまたすぎし日の
あれこれを話し
思いきり甘えてみたい。
あなたは優しく
そうかそうかとうなずきながら慰め、
よくがんばったとほめてくださいね。
そしてそちらの
「きみまち坂」につれていってもらいたい。
春のあでやかな桜花、
夏なまめかしい新緑、
秋ようえんなもみじ、
冬清らかな雪模様など、
四季のうつろいの中を
二人手をつないで歩いてみたい。
私はお別れしてからずっと
あなたを思いつづけ愛情を
支えにして生きて参りました。
もう一度あなたの腕に抱かれて
ねむりたいものです。
力いっぱい抱き締めて
絶対はなさないで下さいね。
この手紙のタイトルは
「天国のあなたへ」
1995年に
秋田県能代市
二ツ井町が主催した
第1回
「きみまち恋文全国コンテスト」で
大賞に輝いた
柳原タケさんの手紙です。
タケさんは
当時80歳
手紙をお書きになってから
既に25年の月日が
流れているワケですが
タケさんの乗った
宇宙船は
間違いなく
目的地に到着し
開いたハッチの向こうには
両手を広げた
「あなた」が
優しく
微笑んでいることでしょう・・・・
と、
ゆーことで
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