はるひのの、はる
★★★★
遠い遠い未来でいい。あの人に出会えるなら、
いつまでだって待っていられる。切なくも優しい連作ミステリー。「ささら」シリーズ最終巻。
ある日、僕の前に「はるひ」という女の子が現れる。初めて会ったはずなのに、なぜか彼女ば僕の名前を知っていてた。「未来を変えるために、助けてほしい」と頼まれた僕は、それから度々彼女の不思議なお願いをきくことになる。時を越えて明かされる、温かな真実。
加納朋子は島田荘司と並んで好きな作家です。
今回も期待を裏切らない素敵な作品でした。このシリーズ、いろいろ書くとネタバレになってしまうので…。でも、お薦めです!
無菌病棟より愛をこめて
★★★☆
愛してくれる人たちがいるから、死なないように頑張ろう。
ミステリ作家の加納さんが、急性骨髄性白血病の宣告を受けたのは2010年6月のこと。5年生存率は3割。急遽入院となり、抗癌剤治療が始まります。もちろん仕事の予定も、妻、母、主婦としての役割もすべてを唐突に放り出すことに。辛い闘病生活の中で、加納さんを支えたのは家族と友人たちとの絆でした。偶然にも身近にフルマッチのドナーがいて骨髄移植も成功。
辛い闘病生活の中でもユーモアを忘れない人気ミステリ作家が綴る、たくさんの愛と勇気、温かな涙と笑いに満ちた闘病記。
闘病と聞くと、今までは重篤な状態に最新の医療技術と本人の免疫力・気力で無意識のうちに戦っているようなイメージでしたが、ここに出てくる加納さんは本気で意識して病と闘っています!
と言っても、ご本人の性格からか、出版を意識しての脚色か(それは、なさそうな気がしますが)、辛さだけを伝えるものではありません。カラッとケロッとその本当の全貌を教えてくれます。
白血病や癌で闘病している方が身近にいらっしゃる方はもちろん、そうでない方も読んでおく本ではないかな。
そして思う・・・女は強い!女は偉い!![]()
加納さん、いつまでも加納ミステリを書き続けてくださいね。
でも、決して、ご無理をなさらないように。![]()



