こわい… その① | “誰か助けて…” ん? いいよ…S男でよければ…

こわい… その①

 “誰か助けて…” ん? いいよ…S男でよければ…-kowai1
何かをする事が怖い…。
人はその恐怖をなかなか乗り越えられないことがある。

そうなってしまったのに理由がない事もあるけれど、普通はそれなりの理由があってそうなる。 
その理由によっては、その恐れが大きなものになって乗り越えることが簡単にいかなくなる事もある。
まるでその恐れに囚われたように“動けなく”なってしまうんだ。
人間をして短くないし私もそうなった経験がある。


“こわい…”

それは時にはとても重い足かせにもなってしまう。

“畏れ”を乗り越えられないそんな自分を見て、時には自分には価値がないのじゃないかと…そんな風にさえ思えてしまう事もあるんだ。


時には生きる価値もないのではないかとさえ…思わせる。
それだけに囚われると生きてる喜びも感じられなくなる事もある。
私もそれを味わったことがある…。

それはまるで知らないうちに暗い牢獄に閉じ込められたようなもの…
自分で自分を閉じ込めたのかもしれないし、誰かに閉じ込められたのかもしれない。 とにかくそこから出られないんだよ。
そしてそこは自分しか…いなかったりする。
誰もそこには入れず誰もそこに人がいるなんて事を知らず…たとえその事を誰かに話したとて、その牢獄がどんな所かはわかっては貰えなかったりもする。
たった一人でそこにいて…怖くて…
その怖さに囚われそこから出られないんだ。


けどもちろん現実には友達と遊びに行ったりもしてる。
ちゃんと仕事してたり楽しい時間も過ごしてたりする。
ニコやかに話をするし何かをして笑ってたりもする。
人生を投げてる自分があるわけじゃない。

だけど何かを怖がってる自分は…
そのホントの自分は牢屋から出る事が出来ないままで、その孤独な暗闇の中でまるで小さな窓からテレビか映画を見ているように外の現実を眺めていたりする。 そしてそのテレビか映画かに出てくる『怖がらずにいる人』を見て“いいなぁ…”と憧れていたりするんだよ。

その暗い牢獄に一人でいると色んな考えが浮かんでくる。
過去の自分を否定したり肯定したり…そしてあれが正しかったのか間違ってしまったのかと…何度も同じ自問自答を繰り返してしまう…
“畏れ”によって囚われてしまう『心の牢獄』ってそんな場所だ…。

出来るならその心の牢獄から出してやりたい。
“魔法の鍵”を使いその重い扉を開けてやりたい。
その暗い扉の向こうにいる君に“大丈夫だ…心配するな”と言ってその扉の奥から怖がるアンタの手をゆっくりと引いてそこから出してやりたい。

いいかいアンタ…
矛盾してる思いがあろうが…過去アンタがした選択はどれも間違ってはいない。今あるその矛盾も悪いものではない。
怖かった…だからそうしただけ。 
怖い…だからそうあるだけ。

自分がした選択はどれも間違いじゃあないんだよ。




(②に続く…)