今日、突然母が入院している病院の看護師さんから電話があった。

 

「紙おむつ、紙パットが切れてます!急いで買ってきてください!!」

 

えらく怒っておられて恐縮しきり。

しかし私は恥ずかしながら両親のことはすべて一つ下の弟に任せており

「紙パット」なるものがなんなのかわからずすぐさま弟に連絡。

 

「病院から紙パット持って来て言われたんやけど、何?」

 

「あ~すまん、俺が電話でれんかったからそっちにかかったんやな、すぐ持って行くわ。」

 

そして病院にて現物を見せてもらう。紙ナプキンのでかい版だった。

しかし今更ながらこういうものを弟に任せきりだったことに情けなくなった。

 

母は家で食事を摂らなくなったため入院したが病院食は食べている。

ややまだらボケとのこと。

 

久しぶりに母に会う。緊張する。

 

幼い時の記憶「おかあちゃん、あんな~今日学校でな~〇〇なことあってん!」

 

母「嘘ばっかり、バッカみたい。」

 

私「・・・・・」

 

それが続き、ついに私は母に話しかけなくなり、母がそばにいると体が強張るようになった。

それは母が86歳になった今も変わらない。

 

そして母の病床へ。

 

「お母さん・・・。」

 

すると「あ~〇〇ちゃん、来てくれたの~。」と今までに一度も見たことのない満面の幼女のような笑顔で私の名を呼んだ。

 

・・・。

 

その時「ずるい!どうしてあなただけボケて私のこの恐怖感を置いてけぼりにするの!?」

そう心底思った。憎らしかった。そして・・・哀しかった。

 

それからも妄想をしゃべり続ける母の病床を後にしてバスに乗った。

カバンの中にしおれかけた花。

 

これは病院に行く前に20歳の娘と4歳の孫娘と食事をしに行った時に、花の大好きな孫が

「おばあちゃん(わたしのこと)にあげる!」と落ちていた花をくれたのだった。

 

その花を掌にのせてみる。まぎれもない「おばあちゃんの掌」だった。

 

おんな四人、綿々と流れている血。