10月6日は凱旋門賞。
初参戦以来55年、ほとんどの日本馬が惨敗しているが、毎年のように参戦している。
日本のG1はあまり見ないが、凱旋門賞だけは見ることにしている。
尤も、時差の関係で、自分が見られる時間帯に行われるという理由もあるが。
今年も日本から1頭が参戦。
近年は、初制覇の名を残すのは誰かという点からも関心が高まっている。
だが。。。
高低差10mという日本にはない過酷なコース。
途中から600mかけて10m上り、同じく600mかけて10m下る。
全長は2400mなので、実にレースの半分は上りと下りだ。
日本でもっとも高低差の大きい中山競馬場ですら5.3m。
約2倍である。
日本のコースに順応している競走馬が、短期間でこれほどの高低差に順応するトレーニングを積むのは困難だ。
ゴール200m前で、それまでの手応えが嘘のように失速するのも頷ける。
ラストのスタミナも残していなければならない。
日本で強豪と言われる馬は、日本のコースに順応し過ぎているとも言える。
このレースに的を絞って欧州を転戦したエルコンドルパサーですら、半馬身差の2着。
同じくこのレースのために1年間、鍛えに鍛えたオルフェーブルですら、名牝トレヴにちぎられて2着。
欧州調教馬の壁は厚い。
そうかと言えば昨年は、G1未勝利で一般的には無名に近いスルーセブンシーズが4着に食い込んでいる。
展開や相手によっては上位にも来れる。
もし日本馬が勝つとしたら、それはごく自然に、このレースを勝つくらいに蓄えられた筋力に加え、外見からは窺い知れない高い心肺機能を有した馬。
そしてペースが、ピタリとその馬に合った時だろう。
いつになるか分からないが、日本馬初の戴冠という瞬間を見てみたい。