バレーボールはリズムのスポーツであると同時に、タイミングのスポーツでもある。



平均身長192cmの日本が、200cm超のイランを圧倒したのは、日本の攻撃にイランが対応できなかったからである。



その最たるものは振りの速さだった。



日本のスパイカー陣の腕の振りは、いつにも増して速かった。イランのブロック、レシーブは、最後まで混乱していた。



振りが速ければ、ボールを打つギリギリまでコースを選べる。ブロックの位置、レシーブ体系を見てから打てる。



最高到達点で打たなくてもよいことになる。



これでは決定力の差は歴然とする。



もちろんサーブも同じで、レシーバーからすればどこに飛んでくるのかギリギリまでわからない。



速は遅を兼ねるという言葉があるか分からないが、今日はまさにそんな試合だった。



又、3人のバックアタックの安定感はトスワークにも好影響を与えた。セッターは楽しかっただろう。



イランはスタミナに難があるのか、3セット目には息切れし、走っていたサーブが嵌まらなくなった。



体のバランスを崩す場面も見られ、コンディションに問題があるように感じた。



身長ほど打点の高さを感じなかったのは、そのせいかもしれない。



日本に課題があるとすればブロックだろう。この日は相手のミスによる得点も多かった。



ブロックのタイミングと技術を磨いて、もう少しシャット率、ワンタッチ率を上げたい。



今回の日本ラウンドは、昨年12月の時点では千葉で行うと発表されたが、1月25日突如未定となり、1月31日に福岡で行うと発表された。



わずか4ヶ月後、それも設営と撤去期間を入れれば20日間近くは必要な筈だが、よく取れたなと思う。冠スポンサーも地元福岡の会社ではなく、新宿に本社を置く会社だ。



かなりのウルトラCである。