オープニングは「ウルトラQ」風。
前半は、かつての怪獣(ここでは禍威獣)が続々登場。
現代風なメカ的造形ながら、リアル世代には懐かしいスタートだった。
ノスタルジアに別れを告げた後半は現代的な映像に。CGを駆使したゲームキャラ風の空間描写。
ラストは又昔に戻している。
ひと言で言えば、
「とても上手にできている」
ファンには知られたことだが、初代ウルトラマンには三つの顔(着ぐるみ)があった。
今回最初に、その元祖の顔を持ってきたのには驚いた。製作者の、リアル世代に対するウィットの効いたメッセージである。
・格闘シーンは昔の音楽
・怪獣が全てメカっぽい
・後半はCG盛りだくさんで、夜のシーン多し
・通称「かとくたい」は、元祖では「科学特捜隊」の略だったが、ここでは「禍威獣特設対策室」
・ザラブ、メフィラスと、呼び捨てなのは微笑ましい
・戦闘中のウルトラマンは声を出さない
・偽ウルトラマンとの対決で、空手チョップを決めた後、手を振って痛がるのは、元祖と同じで嬉しい
・ガボラ、ネロンガはここでも体が同じ
・山村から村人達が逃げるシーンは、昔の怪獣映画っぽくて懐かしい
・タイトルのウルトラマンの文字が、元祖と同じアナログ
・バルタン星人が出ないのは、完全に悪者だからだろうか、ザラブ星人とメフィラス星人は、元祖でも人間と交信していた
・動きが宇宙人というよりメカ的で、人間が入った着ぐるみ的なアクションは少ない
・ガボラの顔先がドリルになってる
・エンドはさっぱりしていて良い
・ウルトラマンが人間に戻って終わるのは元祖通りで良い
・登場のシーンの逆戻しも元祖そのまま
・カラータイマーがないので長く戦える
ウルトラマンは痩せて猫背でなければならず、一眼、脚が長いし姿勢が良すぎると思ったが、よく考えたらウルトラマンはシリーズ化されており、さまざまな形のウルトラマンが時代と共に共生してきたわけで、必ずしも初代にこだわるものではないことに気付く。
このシーンは元祖ではこうだったとか、思い出しながら鑑賞できたのは、製作者の構想が優れているからだろう。
キャスティングもこなれていた。個性が作品に適合している。
味わい深い作品だった。
戦隊ヒーローものと違い、空想特撮映画はセットに費用がかかる。
購入したプログラムにも、予算に関する苦労話が載っている。
リアル世代を意識した作品ではあるが、「シン・ゴジラ」同様、リアル世代の郷愁をリスペクトしながらも、かつての人気シリーズを現代人と融合させようとチャレンジしている様子が窺えた。
館内の年齢層は多彩だった。すぐ後ろには大学生風の男子5人組が。
彼らの目にウルトラマンはどう映ったのだろう。






