『戦いは終わらない』

阿部真央さんの名前は、昨年9月23日のこだわりリスト第2弾で、藤原菜々花アナウンサーが、「オープニングは阿部真央さんで『戦いは終わらない』でした」というのを聞いて、初めて知った。

こだわりリストだから、羽生さんと接点のある歌なのだろうと調べて見たら、平昌二連覇直後の『羽生結弦、心の支えとなっていた曲ベスト3を明かす』という記事を見つけることができた。

阿部真央さんの『戦いは終わらない』は、第3位。

 

この曲は自分自身を鼓舞してくれる、自分自身を代弁してくれるような曲。本当に力強い阿部真央さんの声、『自分に自信を持っていいんだよ』と思えるような曲でした。

 

とのこと。

 

歌詞を読んでみると、反骨、不屈、粘り強さ、決意に溢れる歌のように感じる。

 

こだわりリストで聞いていて、耳に飛び込んできた歌詞は、

 嫌われることもあるよ 当然じゃん

 誰もが認めるなんて あるわけないじゃん

 

歌の発表年は2012年6月。羽生さんがこの歌といつ出会ったのかはわからないが、羽生さんがアンチに叩かれて叩かれて、何故こんなに嫌われるんだろうと思った時期にこの歌を知ったのならよかったなと思った。

全日本初優勝、ブーイング、先輩ファンの怒り、誹謗中傷。

「僕が勝っても誰も喜ばない」と言っていたころ。

それでも勝つことを渇望していた。

少数派の羽生ファンは、先輩ファンの怒りを煽らないように、なりをひそめて控えめに応援していたと聞く。

そんなときに、

嫌われることもあるよ 当然じゃん

諦めない 必ず僕らはやり遂げるんだ

という真央さんの肝の据わった強い歌声は、18歳の少年の心に新たな覚悟を促す一助になったのではないかと思い、本当に有り難い歌だと思った。

 

 

『ネタンデルタール人』

今年1月7日にNHKFMラジオで「今日は一日backnumber三昧」という番組があったことを教えてもらい、聞き逃しで聞くことが出来た。その中で、昨年紅白の後backnumberを待ち構えていた羽生さんと会って話し、清水依与吏氏には羽生さんがbacknumberの強火(つよび)ファンであることが、すぐにわかった、「花束」と「ネタンデルタール人」が特に好きでいてくれるそうだ、というくだりがあったように思う。

 

ネタンデルタール人? ネアンデルタールの間違いか? と思いながら調べるとちゃんと、「ネタンデルタール人」という歌があった。

 

ネタンデルタール人の歌詞を読んでみたが、なぜ、羽生さんがこの歌詞に共感するのか初めは全くわからなかった。

いや、これは、羽生さんのことをよく知らない誰かが、羽生さんのことを歌っている歌と言われてもしょうがないよ? と思った。

 

持って生まれてきたものに 差を感じる 不公平だ

 

とか

 

扱う言葉に鳥肌が出ちゃう 有言実行のその態度に鮫肌が出ちゃう

 

とか、

 

僕も天才ってチヤホヤされたいのに

 

とか。

 

でもそうだよね。羽生さんは自分の事を天才とは思っていないよね。

努力して努力して努力しなくては前に進めず、欲しいものをつかみ取れないのだと認識している。

ただ、そこまで努力できることを、私は天才だと思うのだけれど。

有言実行だって、そうあるために、どれだけの血の滲むような頑張りを重ねていることか。

言葉に出すときは、いつもとても怖いだろう。怖いけれど、言う。そしてそれを実現するために、諦めない、投げ出さない、頑張る。そういう人。

 

では、羽生さんはこの歌の何に共感したんだろう?

 

人を妬むよりは、羨むよりは、自分と語り合い、自分を成長させることを、ずっと大事にしている人なのに。

 

と思って読み返してみた。

 

なんでいつもあいつばっかみんなに褒められるんだ?頭来んなぁ

 

ふむ。

 

なんでいつもあいつばっかISUやJSFに点を盛られるんだ? 頭来んなぁ

 

私たちがずっと思っていたことを羽生さんが一度も思わなかったとは思わない。

もし羽生さんがそんな思いに一瞬でも囚われたことがあるとしたら、むしろ羽生さんの弱さが垣間見られるようで、少しほっとしたりもする。

 

自分の中の汚さ、いやらしさ、そういう感情に驚き、戸惑い、どうしたらいいのだろうと迷う。

 

そんなとき、この歌を聴いたら、こういう感情を否定しなくていいんだ、これをステップに上がればいいんだ、と思えたかもしれない。

 

僕は僕の歌しか歌えないよ だから僕を磨いていくしかないだろう

 

だからやっぱり、羽生さんに力をくれたこの歌にも感謝したい。

 

 

 

花束

羽生さんがこの歌の何にひかれたのか、こちらはもっとわからなかったし、今もわからない。

羽生さんはストイックに、氷を愛し、スケートを愛し、自分の作品を作り育てることだけに情熱を傾けているようにみえるけど、でもやはり柔らかい、女の子との恋愛にも憧れているんだろうな、というのが今のところの私の感想であり、願いでもあるのかな。

 

どう思う?これから2人でやっていけると思う?

んんどうかなぁでもとりあえずは

僕は君が好きだよ

 

僕は何回だって何十回だって

君と抱き合って手を繋いでキスをして

思い出す度にニヤけてしまうような想い出を君と作るのさ

 

羽生さん、

よい恋をして下さいね。

 

 

スーパースターになったら

ソチオリンピック優勝後のインタビューで「backnumberお好きなんですか?」と聞かれ、思いを述べていらっしゃる。19歳の青年の言葉(少年にしか見えない)。

 

愛弓さんのツイートです

 

 

『スーパースターになったら』とか(好きです)。

被災地への思いじゃないですけど

僕がもしスーパースターになれたら、オリンピックチャンピオンになれたら

(迎えに行く)という思いを込めてすごい聞いていた曲です。

 

僕が何か達成出来たらと、そういう気持ちで頑張って行こうと思ってました。

 

(backnumberの歌詞は)

自分の暗いところを、引き出してくれる

暗いところまでちゃんと目を向けられる、歌詞で来ると。

弱いこと=邪魔 という意味はない

それをちゃんと理解する

それをしっかりと受け止めて

これがあるから、どうしたらプラスになれるかっていうのを考えることが今は大事だなというふうに思ってます。

 

ちなみに清水依与吏氏が紅白後の楽屋で聞いたところ、「未だにスーパースターになったという認識はない」とのこと。

まだ恩返しがきちんと出来ていない、と思っておられるのかな。

恩返し、ずっと前から始められて、今も日々なさっていますよ。羽生さん。

 

 

もう一つ、ツイートをお借りします。柚香さん。

 

 

 

大晦日の羽生さんとbacknumberさんの邂逅は、思いを伝え合ってから8年越しのことだったのですね❤️