4年生が終わった。3学期が始まった頃からこの日が来ることが怖くて悲しくて来ないで欲しかった。息子が大好きすぎる担任の先生の元で、日々楽しく安心して過ごせていたからだ。

この先生とならもっと回復していける!そう確信があった。でも同じ学年を4年持つことはないであろうし、学級経営が得意で自分のクラスの子供を大切にするこの先生は教科担任制の高学年はもたないであろう。今年度でお別れだ。

頭で分かっていても、終わりの日が来ることが辛かった。

息子は毎日放課後は最後まで教室に残り掃除のやり残しをするという理由をつけて先生との時間を楽しんでいた。同じクラスの、ゲームがしたくてダッシュ帰宅する子がうちの窓から見えて、息子が帰るのはその30分後。

そんなに残っていても受け入れてくださる担任の先生。

修了式にはクラス写真とお手紙を書いたカードを全員にくれた。

「このクラスは居心地が良くてずっとこのクラスのままがいいなと思うくらい大好きでした。でもみなさんはこれからもっともっと、前へ前へ飛び立っていきます。先生はそんな、みなさんの背中をそっと押します」と書いてあった。

涙が止まらなかった。そっと押し続けてもらえたこの一年でどれほど息子が回復したか。どれほど笑顔が増えたか。地獄の3年生の記憶を遠く吹き飛ばして下さったことは親子で一生忘れることはない。

息子は静かに私に抱きついてきて声を殺して涙を流していた。しばらく親子で泣き続けた。

感謝の涙、来年度からの不安の涙、無事1年間問題なく通えたことの喜びや安堵の涙、全てが入り混じった涙だった。

世界一の先生と出会えたこと、しかも2年間もお世話になれたことに感謝し、次の担任には過度な期待はせず、普通の先生なら良いと思うようにしよう。担任がどうあれ自分は自分、そう思えるようにさらに回復していけるよう私もサポートしよう、そう思った。