猫は家につく、と言うけれど。 | 気ままにバツイチ・シングルライフ

猫は家につく、と言うけれど。

元の家に残してあった荷物をみんな引き上げてきた。
衣類や身の回りのものははじめの引越しで持ってきていたが、オフシーズンのものや本など、半分くらいは残してあった。
「置いといていいよ」という元夫の好意に甘えていたが、義理の姉が「離婚したのにいつまでも荷物を置きっぱなしにして出入りしているなんて非常識だ」という明らかに嫌がらせの電話を、直接私にでなく実家にかけてきたり、「いいよ」と言っていた当の元夫が「捨てる」と言い出したり(元夫は鬱病などを患っていてその日、そのときで態度や言うことがコロコロ変わる)、姑もいるので元の家に出入りしづらいこともあって、サッパリ引き上げることにしたのだ。

段ボール箱に約20個。衣類などだいぶ捨てて(ゴミ袋10ケ以上捨てたなー)それでもこの量。
17年もひとつところに生活すると増えるもんである。

捨てた物の中に、大学時代の油絵の道具と、卒業制作に描いた50号のキャンバスがあった。
私は裸婦を主に描いていたので、卒制は当時もう付き合っていた元夫のヌードを描いた。モデル代も浮くし。
「午睡」というタイトルで、まどろむ彼とそばで丸くなって眠る愛猫のナルちゃん。
ナルちゃんは3年前に死んだ。

引越し業者に運んでもらって、あっという間に段ボールの山が狭いアパートの部屋に積み上げられた。
「これ、どうすっぺかなぁ」などとぼんやり考えていたら何かこみ上げてきた。

17年暮らした家。
私の希望通りにリフォームしたシステムキッチンやリビング、寝室、子供部屋。
壁紙を選び、クローゼットの扉や取っ手を選び、床の材質を選び…。
家族の誕生日やクリスマス、お正月を揃って祝い、お盆に法事に、それから、それから…
涙が止まらない。

もう2度とあの家に住むことはない。
バイバイ、思い出がつまった私のお城。

……

なーんて、感傷に浸るのもいい加減にして、この段ボールの山をどうするか真剣に考えよう。
何せ押入れが半間しかないので、しまいようがないのだ。
もっと必要な物だけ絞り込んでタイトに暮らそう。

そう、テーマは「思い出はたくさん、荷物は少なく」