こんにちは。

 
今日は深呼吸の効用についてです。
 
ボーカルの方は、自分の体が楽器なので、体のメンテナンスを絶えず気にかけていないといけなかったりします。肉体的な不調も、メンタル面での不調もどちらも声には大きく影響します。できるだけ好調不調の波を小さくしておくことで、いつも一定のパフォーマンスが出来るといいですよね。
 
メンタル面の不調を防ぐには、メンタルを鍛えるのが1番だと思います。
メンタルを鍛える、というと、「意志を強く持つ、とかポジティブに考える」とか、そんなイメージが強いと思いますが、そうではなくて、徹底観察型といわれるようなマインドになるように訓練することです。
 
柳に風。
 
何かあってもそれを観察するだけで、良いとか悪いとかのジャッジをせず、その事柄に関して嫌な気持ちになる、不安になる、とかの感情をアタッチしないようにもする。そしてただただそれを観察する。
 
そして、何かあったら深呼吸をすることも想像以上に効果があります。
人間は、気持ちを司る神経として自律神経があります。自立神経には、交感神経と副交感神経があり、交感神経が優位に働くと緊張が増しやすく、副交感神経が優位に働くと、気持ちが落ち着きやすです。
息を吸う時には交感神経、吐くときには副交感神経が優位になります。
 
この仕組みを利用して、
『1:2呼吸』をしてみてください。
 
吸う長さが1に対して吐く長さが2。
例えば
2を数えながら吸い、4数えながら吐く。
といった要領です。
3数えながら吸い、6数えながら吐く。
でも構いません。
 
それを数回繰り返し
1:3(2数えながら吸い、6数えながら吸う)
1:4(2数えながら吸い、8数えながら吸う)
まで、吐く長さを長くしていきます。
 
これをするだけで、ずいぶんメンタルが整います。
毎日続けると、いろんなことに動じなくなる自分に気づきますよ。
 
メンタルを鍛えるというのは、そういう、意志や気合いに頼るものではなく、気持ちの波が一定に保てるように訓練をする、ということなのです。
 
✳️深呼吸といってもきちんとしたやり方があります。上述以外にもバリエーションがあるので、気になる方がいらっしゃれば、また記事をアップします。
 
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さて、専門学生の頃、先生から「ヘタレのボーカリストは要らない!」といわれて衝撃を受けたことがあります。ボーカルがしっかりしていないとバンドやその他全体に影響が及んでしまうから、ヘタレている場合じゃない、ということでしょう。
 
その時は、もっと気合いを入れないと、とか、強気でいかないとダメなんだ、と思っていました。でもいまは、気合いでできていることは長続きしないし、強気に虚勢を張るというのには内面の脆さを隠してしまい、なにかの加減でぽきっと折れてしまうような危うさを秘めていると思います。
 
ヘタレないためには、スポ根的に気合いを奮い立たせるのではなく、淡々と物事に対処していけるようにメンタルを鍛える訓練を毎日毎日、粛々と行っていかないとうまくいきません。
 
日々の波を穏やかに。呼吸を忘れずにいたいですね。