こんにちは。

今日はうたと呼吸に触れてみたいと思います。

まず最初に、声が出る仕組みを考えてみましょう。

意外に、生徒さんと認識のズレがあるのがここだったりするのです。

まず、音というのは空気が振動して出ます。

人間の身体では、声帯という部分が振動して空気が揺れて音が出ます。

この音が、のど、くち、鼻の空間で共鳴することで、響きとなり、わたしたちが認識する声となります。

さて、では声帯とはどこにあると思いますか?

男性でも女性でも喉仏というものが、首の前面にあります。その喉仏の中の気管に長さ1〜2センチの声帯があります。(方向は正面から後ろ方向に伸びます。)大きさは多分、イメージしているものより意外に小さいな、という印象の人が多いのではないでしょうか。

(ちなみに気管は食べ物の通る食道の前面にあります。)

その声帯を空気が通り抜けることで、声帯が振動します。空気は肺から出る呼気だったり、ときには口から吸い込む吸気のこともあります。

それはさておき、うたを歌うには呼吸が必ず必要です。最近は腹式呼吸、横隔膜呼吸などを全面否定する風潮があります。過度な息は声帯を酷使します。

ですが、息の流れは止めてはなりません。

うたうことで、体の中の空気が、入れ替わるような気がしませんか?
エネルギーを出せばエネルギーが入ってきます。

うたうときにはテンポを守り、その中で呼吸をすることが大事です。

ときには気持ちが乱れて、呼吸も乱れることもあると思います。

そんなときに動画でもApple Musicでも
CDでもなんでも、曲に合わせて歌ってみる。

その曲のテンポの中に自分を見つけることができるはずです。その曲のテンポで呼吸するはずです。

いつもより、その曲のテンポが遅く感じられるとき、心は少し焦っているかもしれません。

速く感じられるときは、心が少しけだるくなっているかもしれません。

一定のリズムを刻むことは一定の時間を刻むこと。

人の時間の感じ方には伸び縮みがあって当然です。

でも、速くなり過ぎたり、遅くなり過ぎたりするとき、うたうことで、それをリセットすることができると思います。

体も心も毎日違います。
一日、一日、リセットすることで、体も心も自由でいられたらいいですね。