フィジオロジーとは、英語で生理のことだが、NLPでは身体の使い方、姿勢や動かし方、呼吸や顔の表情を指す。身体と心は密接に関連しているので、身体の使い方を変えることで簡単にステートを変えることができる。
NLPの前提の一つに「心と身体は一つのシステムである。心と身体は相互に左右し影響を与え合っている。一方に影響を与えないで、もう一方を変えることはできない。考え方が変われば、身体(行動)も変わる。行動が変われば、感情と考えも変わる」というものがある。
例えば、簡単な方法として、両手を上に上げ、顔を上に上げ、口角を上げる(ニコっと笑う)。たったこれだけで気分は変わり、ネガティブな感情や思考を持っていたとしても、軽減されるのを経験できる。
なお、フィジオロジーについては、NLPでは言及されるだけで、あまり詳しくは行わない。方法が多種多様で、余所ですでに説かれているせいかもしれない。根深い問題については、フィジオロジーだけでは治らないが、それでも軽減効果はある。
また、心理的な根深い問題だと思っていたものが、フィジオロジーを変えるだけで解決してしまうこともある。つまり、「問題だ」という思い込みが、問題を作り出していたケースである。
ストレッチ、筋肉を緩めるというのは、心の緊張を解きほぐすいい方法である。
心理的な問題は、体の健康状態も重要である。タンパク質や鉄、ビタミンの不足が鬱や神経症の原因で、心理療法ではなく、栄養療法で解決したという報告も数多くある。
・目の動きを使う
NLPでも眼球運動を使った方法がある(眼球運動による統合)。
不快な感情の表象を思い浮かべながら、目を上下、左右、斜め、8の字などに動かす。
眼球運動を使った方法はEMDRが知られているが、眼球を動かすことで、通常の情報処理システムが活性化して情報を移動させ、その情報が新しいリソースの保存されている神経組織と接触できるようになる。
他にも
・姿勢を変える
・深呼吸をする
吸気よりも呼気に注目
優位でない方の鼻孔で呼吸
・ストレッチをする
・ジャンプする
・手を叩く
・笑う
・大声を出す
・散歩、筋トレ、スポーツやダンス、太極拳をする
などがある。
また、タッピング技術TFTやEFTなどはフィジオロジーを使った有力な方法であるが、NLPで言及されたことはない。