【タイトル】 あなたをダメにする時間管理術の落とし穴
【著者】 澤田多津也
【ページ数】 183
【読むきっかけ】 ビジネスNLPのページにあったおススメ本で興味が出たこと
【何を得ようと思ったか】 タイトルに惹かれ、タイムマネジメントについて新しい視点を得たいと思って。
【概要】
従来のタイムマネジメントの問題点を指摘し、もっと活き活きと仕事できる方法を提示。
【対象】 ビジネス向け。
【評価:★5段階で】
難易度:★
分かりやすさ:★★★★★
ユニークさ:★★★
お勧め度:★★★★
【要約・メモ】
従来のタイムマネジメントは工業社会・大量生産時代の名残。
能率は上げても、効率を上げるとは限らない。
効率を上げるには、能率=作業で仕事するのではなく創造性が必要
成功している人ほどタイムマネジメントを行っていない
スケジュール管理は秘書に。仕事と遊びの区別がつかないくらい仕事が楽しい。
ギリギリにならないとやらないタイプ。
セルフマネジメントがより重要:自分自身がいい気持ちでいることが最も重要
成功法則の効き目のランキング
読者が選ぶ:時間がトップ
成功法則の専門家:感謝、チャレンジ精神、夢や目標が上位。時間は18位。
2万5千ドルのアイデア(アイビー・リー氏がチャールズ・シュワブに教えたもの)
明日やる仕事の中で六つだけ選ぶ
一つか二つしかできなくても気にしない
6位以降の重要度はそれほど変わらない。決めたことができなくても自分を責め、罪悪感を持たないこと。自分自身に対して、いい気持でいるムードマネジメントが重要。
緊急度と重要度のマトリクスの問題点
緊急度の高いものを先に終わらせた方がストレスなくして気持ちよく仕事できる人もいる
やりやすい仕事から始め、リズムを作る方法
トヨタ自動車:80点主義
100%完璧を求めない
仕事の結果を記録することの問題点
→やり遂げた仕事の内容以上に、それに対してどんな気持ちだったのかを記録
成功者は自分をほめることの達人
自分を責めてしまうとき
→「罪悪感を持つのは成長意欲が高いからだ」と自分に言う。
行動に対して反省はしても、人格に対しては決して責めない
遊び:楽しむときは徹底的に楽しむ
自分のエネルギーを満たすために、良い仕事をするためにもこれは必要な時間だ、という気持ちでいた方が健全。
先延ばし癖の克服
・未来の感情を先取り
1. 人に依頼できないか
2. もっと楽な方法は?
3. ゲーム化できないか
4. できたとき、どんなご褒美を用意
5. やるうえで、ほんの少しでも面白そうな部分はないか
・細分化法
1. 始めは1日30分以上の時間を割かない。数日はウォーミングアップ。
2. スケジュール表にその時間を記入
3. 30分できたら自分をほめる
手帳術
デイリー、ウィークリー、マンスリー型の落とし穴
ライフサイクル別の手帳術
本当の役割はスケジューリングではなく、1日どれだけ成果を上げるか、オペレーションの組み立てと記録
1週間の中で繰り返されている業務を見つけ、システム化する。
週1回行うこと=人生と仕事の整理日
自分の行動が目的や目標に沿っているか点検し、来週の行動を決める
1週間やってきたことに対して評価したり、罪悪感をクリアしたり、心の棚卸。
人との約束以上に自分との約束を大切にする
例えば月曜日の朝起きて直ぐに、「よし、今日からまた仕事だ。楽しみだなぁ」「どんな楽しい発見や出会いが待っているのか、とてもワクワクする!」
こんなふうに感じられたとき、あなたの生産性はどれだけ上がるでしょうか?
でも人生には嫌なことが多いし...
だからなおさら、セルフコーチングで「あなた自身がいい気持ち」でいられるようにメンテナンスしてあげることが必要なのです。
【感想】
従来のタイムマネジメントや仕事術の問題点を指摘して、別の新たな方法を提示する、というよりは、自分のメンタルのマネジメントの重要性をとくとくと述べている点は斬新だ。
特に創造性が必要となるような仕事の場合は、自分のメンタルが結果に大きく影響するし、同じ時間を費やすのであれば、やはり楽しくできた方が健康的だ。
そういう観点では得るものが多い。
個人的には手帳というものは長らく使っていない。元来、手帳を使いこなしたことはない。スケジュール管理もスマホのカレンダーになっている。思いついたメモもスマホに記録するか、PCに入れる。
スマホ時代にどうするかという視点があっても面白かったかもしれないが、2009年の本なので仕方ないか。