【タイトル】 引き寄せの法則
【著者】 マイケル・J・ロオジエ (石井裕之監修)
【ページ数】 216

 

 


【読むきっかけ】
よく知られている「引き寄せの法則」。似たようなものは散々見てきたし、半ば馬鹿にしたような感じで避けてきたが、いろいろ話題になっているし、知らずに批判するのは良くないと考え、内容を知っておこうと。

【何を得ようと思ったか】
引き寄せの法則とは、何を説いているのか、もう少し掘り下げて知りたい。
何か今の自分にヒントとなるようなことがあるか。

【概要】
引き寄せの法則とは何かを簡単に説明し、それを実行していくにあたって注意点について述べられている。

【対象】 誰でも読める。

【評価:★5段階で】
 難易度:★
 分かりやすさ:★★★★★
 ユニークさ:★★
 お勧め度:★★★

【要約】
プラスでもマイナスでも、自分側で波長を合わせて、その出来事を引き寄せている。
自分がどんな波動を送っているのか突き止め、意識して変えるようにすれば、欲しいものが手に入るようになる。

1. 望むものをはっきりさせる
望んでいないことではなく、望んでいることに注意を向ける。
「するな」「しない」「ない」が含まれる言葉を使っていると気づいたら、そのたびに「それなら何が望みなの?」と自問する。言葉が変われば波動は変わる。
対極を確認することで望むものを知る。いい気持になることを列挙し望むことをはっきりさせる。

2. アファメーション
アファメーションは、それが自分にとって本当のことである場合のみプラスの波動となる。なので、「私は〇〇の最中だ」と実現の過程であれば本当のことなので、そう言いかえる。

3. 受け入れ(疑いをなくす)
・自分の頑固な固定観念
 「だって」の後に出てくる言葉。
 できている人を探し、一般論として受け入れる宣言をする
・兆しに気づいたら、ぴったりでなくても近いものが手に入ったと認めて喜ぶ。
・意図的に感謝する時間を取り、プラスの波動を発する。
・「決めた」という表現を使う
・「いろいろなことがありえる」という表現を使う
・人は「情報」の引き寄せについて抵抗をあまり感じないので、願望に合う情報を求める。
・何もない空間や空白は、常に埋められるのを待っている
 「顧客が2,3人しかいない」を「新しい顧客の余裕とスペースがある」と言い換え。
・ゆとりを増やす

ネガティブな人から身を守る
選択肢1. 会話に付き合う。つまり波動を相手に合わせる
選択肢2. 「それなら何が望みなの?」と問いかける。

引き寄せの法則の歴史
1906 ウイリアム・ウォーカー・アトキンソン
 Thought Vibration or the Law of Attraction in the Thought World
1926 アーネスト・ホームズ
 Basic Ideas of Science and Mind
1949 レイモンド・ホリウェル
 Working With The Law

【感想】
内容は平易なため、速く読めば1時間で読めてしまう内容。
特段、誇大広告をしていなくて、現実に沿っている点は評価できる。
「引き寄せの法則」に物理学的な根拠がある、というのはよくあるニューエイジ的な拡大解釈だ。
NLPでは自分の無意識が興味のある情報のみを取り入れるという、極めて現代人にも受け入れやすい話をしているが、逆に自分の無意識が外界に影響を与えるという証明はしばしば困難を極める。
心におけるプラスの波動が、物理的に影響するという話はしばしば実験で語られることもあるが、ここではそういうところには踏み込まず、物理的なプラス・マイナスの話にリンクさせている。

大分考え方がNLPに近いなと思いながら読んでいたが、やはりあとがきでNLPを学んでいて、それを文面に反映させている旨書かれている。
疑い=思い癖をなくす、というところはビリーフチェンジそのもの。