「いっぺん、アンタの施術を受けてみたいと思うてたんや。」
「今だけでも ふつうのおっちゃんやと思うてくれはるか？」
いつも ベタベタの関西弁でした
”長” というのは、孤独ですよね。
どこへ行っても、この”長”が付いた扱いですからね。
「じゃあ 施術が終わるまでは、
ふつうのおっちゃんで居てもらいますね。」
私は、急に ふつうのおっちゃんになった人を施術しました。
（といっても、首と肩がメインの上半身のみです）
それから数回、寝ないで ずっと喋っては笑い、
笑っては 喋り・・・ の繰り返し。
ご自分の若い頃の 武勇伝から反省話まで
あれこれと ユーモア満載でした。
なんせ、ベタベタの関西弁ですから、
それだけでも 笑えます
最後の施術となった日、
その ふつうのおっちゃんは 私に深々と頭を下げました。
「わたしの家族を、
大事な大事な２００人以上の大家族の健康管理を、
これからも 頼みます。」
その時、初めて ふつうのおっちゃんは、
「アンタ」呼ばわりしていた私のことを、
「先生！」 と呼んだのでした。
あれから２年以上は 経ったでしょうか、
私の施術を受けなくなって。。。
既に、ガンと闘い続けていたのです。
胃から始まって 腸へ。
ふつうのおっちゃんの体は、手術の痕だらけでした。
暴れん坊なガン細胞は、あちらこちらへ。
入退院を繰り返してるとは思えないほど
いつ拝見しても ウソのようにお元気！
その後もずっと闘い続け、
抱えた爆弾と上手く付き合いつつも、
負けん気 と 自然治癒力 を大いに発揮されました。
６月１１日、午前５時２０分。
ご家族に見守られて 天に召されました。
私が 福利厚生で入っている 老人介護施設の
元理事長さま。
とても安らかなお顔だったそうです。
いつも 私が施術を行っている 『聴天閣（ちょうてんかく）』 という八角堂作りの部屋です。
雨戸が閉まってますが、この木でできた重い雨戸、今では職員さんよりも閉めるのは上手いかも。
屋上に併設した感じになっています。 元理事長さまがこだわって作られたお部屋です。
中はすべて木で、真ん中には 囲炉裏もあり、お茶を点てられる部屋でもあります。
窓からは、こんな夕日が よく見られるんですよ。 反対側は生駒山がよく見えます
「天の声を聴く部屋」（聴天閣）で、職員さんを癒しています
今の自分があるのは こちらの施設のおかげ。
「うちの職員さんを癒してあげてください！」
この元理事長さまのご家族からの依頼が始まりでした。
私の、大阪での再スタート（拠点）となった場所です。
昨夜、お通夜に行って来ました。
献花もズラ～っといっぱい、どこまでも。
１０００人くらいの人が一斉に集まりました。
改めて、
元理事長さまの人生の濃さを感じました。
改めて、
施設の規模の大きさを実感しました。
私は、感謝の気持ちと お礼を 込めて 合掌。
（お焼香の時って、なんで いつも緊張してしまうんですかね？）
本日、前々から企画していた
神戸・布引ハーブ園で 同業者遠足です
『たまには みんなで あそばへん？』
企画した私が抜けるわけにはいかないので、
告別式に参列することができません。
せめて・・・ という気持ちで、
告別式が始まる 本日６月１２日午後１時ちょうどに
この日記が更新されるよう 予約しておきました。
（ちゃんと、更新されてるかな？）
ずっと何年も 気丈に 闘っておられました。
そのお姿は、本当に ご立派で、かっこよかったです。
でももう、闘わなくてよくなりましたね。
本当に ありがとうございました。
私を認めてくださって 感謝しております。
ゆっくりと お休みください。
もう、正真正銘の
ふつうのおっちゃん なんですから
人気ブログランキングに参加しています
皆さんがクリックしてくださると、
ブログを書く励みになります