<第18話>共通設備の見直し 

退去後は大規模リフォーム

 

 

 第5話に掲載しましたが、不動産会社Cの担当者から、アパート探しの内見の際、お客さんがどういうところをよく見ているかという情報をいただいて、退去後のリフォームに生かすことにしています。

 アパートの施設設備に手を入れようとした時、入居者が生活している状態でもできることは、第11話~第17話で紹介してきました

 しかし、「水回りの入れ替え」「キッチンと部屋を一体化する」「壁紙やフロアマットを替える」「畳をフローリングに変更する」などの改修はできません

アパートに居住状態で大規模改修工事が困難な理由は以下の3つです。
 

1 入居者側の負担が大きい
  工期が長くなり、入居者に何日も連続して立ち会ってもらうことが難しい。欠勤ばかりしていられないし、ずっとついていてもらわなければなりません。その上、所有物の移動をしてもらわないといけません。

2 業者側のトラブルリスクが高くなる
      居住状態での工事は「○○が見当たらない」「○○がなくなった」「入居者のものを破損してしまった」などトラブルリスクが高くなると業者は言います。入居者がいない、何もない状態で工事をするのがベストです。

3 環境上の問題から
  特に設備の入れ替え工事など撤去を伴う工事は、覆いをしても、ほこりが舞い上がり大変な状況になります。

   従って、大規模リフォームは退去したタイミングで行うようにしています。
 

 近年、新築のおしゃれで魅力的なアパートが激増しそちらへ人は流れ、何らかの対策を講じないと、古いアパートは敬遠された末、入居率がどんどん下がっていくというのが厳しい現実です

 

 古くなったアパートをこれからどう経営していくか?

 

 (ちょっと大げさですが)経営戦略を考えなければなりません。

 

 <その1>最小限の改修

 施設設備にあまり手を付けないで、壁紙やフロアマットの交換など最小限にとどめ、その分家賃を下げて入居募集をする。

 

<その2>入居ターゲットに特化して改修 

 入居ターゲットを限定し、それに特化したリフォームを行い、入居募集する。

 

<その3>グレードアップ改修
 施設設備の見直しをはかり、節目節目で改修して入居募集する。

 

 相談、協議を重ね、以下のように考えました。

 

たとえ建物は古くても、

特色を出し、

環境を整え、

利便性を高めていく

そんなアパート経営をしようと思っています。

おかげさまで現在、満室です。