<第11話>廃業危機からの脱出 まずは建物の環境整備から
先代オーナーからアパートを引き継いで10年余、アパートは既に築25年となり、あちこちに傷みが見られるようになってきていました。また、大きな修繕は何も入っていませんでしたので改修の余地がたくさんありました。第5話で述べたように、退去者が出て空室になっても、不動産会社兼管理会社Aから新規入居募集をしてもらえず、入居率が50%にまで落ち込んだ時、直したいところは山ほどありますが、入る収益は満室時の半部、まさに廃業の危機の時でした。
やらなければいけないことは山ほどありましたが、雨漏りしたり、外壁から雨が染み込んだりしては大変なことになります。
建物保護が最優先と考え、屋根と外壁の塗り替えから手を付けることにしました。
1 アパートのペンキ塗りにふさわしい季節はいつ?
みなさん、ご承知のように塗装は雨の日はできません。工期が長くなるアパートの塗装は梅雨時は避けたいですね。台風襲来の季節は足場を覆うシートがあおられたりしてトラブルや危険がありそうです。当方寒い地域ですので、雪の降る時期は無理です。それから、落ち葉の秋も思わぬリスクを伴います。
ではいつ?
当方の塗装業者のお勧めは3~5月。うちのアパートの場合は3月~4月での工事となりました。
2 屋根と外壁の塗り替えはセットで
塗装には、足場代がばかになりませんから、屋根と外壁の塗装はセットで行うことにしました。知り合いの信頼できる業者さんに依頼しました。自宅の塗装もしていただいており、仕事ぶりが分かっているのでその点、安心できました。
しかし、アパートの塗装は自宅のようにはいきません。入居者への配慮が必要ですし、駐車場はアパートに隣接していますので、入居者に工事期間、工事に影響が出そうな自動車の移動、私物の移動等のお願いの連絡をしなくてはいけません。これは業者にお願いしました。工事期間中落下物で入居者の自動車などを破損してはいけないのでシートを貼ってもらうなど安全に気を付けて工事をしてもらうよう業者に依頼しました。工事をやる日中は通勤で自動車があまり駐車していない状態であったことは幸いでした。
3 アパートの色やペンキの質を決める
イメージチェンジの意味も込めて、屋根は濃い目の色、外壁は思い切って明るい色にしてもらうことにしました。自動車の色もそうですが、ペンキの色の種類も微妙に異なり、改めて驚きました。ペンキの質はアクリル系、シリコン系、フッ素系などいろいろありますが、うちのアパートでは、一般的なタイプのシリコン系のものにしてもらいました。
塗装、奥が深いです。