<第7話>管理会社Bによる契約不履行 その1       ~不正行為と虚偽説明~
 

 

 管理会社Bに古い法律での管理委託契約させられた件については第2話で触れましたが、そのB社の担当者はいくつもの不正行為と虚偽説明を繰り返してきました。不正や虚偽説明の数々に気づき指摘した人は、残念ながら管理会社Bには1人もいませんでした

1 アパート管理戸数を実際の戸数より少なく本社に報告 また、入居者がいる部屋を空室にして本社に報告
  オーナーに届く収支報告書は入居実態を反映していませんでしたので、担当者に「管理戸数と空室が違っています。訂正してください」と指摘すると、「経理に伝えておきます」との答え。しかし、翌月も修正されていませんでした。その上、本来入るべき家賃の半分も入っていないのです。この収支報告書を「間違っている」と指摘した人は管理会社Bには1人もいませんでした

 

 滞納保証が適用されるのを「適用されない」と虚偽説明 滞納者への請求も怠る

 滞納保証が契約書に明記されているのに、家賃保証会社変更手続きを怠っているのを隠し、また、管理会社独自の滞納保証も明記されているのに「滞納保証は適用されない」とオーナーに虚偽の説明をしました。さらに、滞納者への請求を怠り、放置していました。「滞納が続いている。どうなっているんだ?」と指摘した人は管理会社Bには1人もいませんでした
 

管理替えの手続きを怠っていたことを隠し、他社に責任転嫁
   3か月間の準備期間に、管理替え手続きをせず放置し、家賃保証会社の切り替えも一切行なっていませんでした。自分が放置していることを隠し、ちゃんと連絡してあるのにおかしいなあ。僕にもわかりません。」と、手続きをしないのは他社であるとオーナーに説明しました。オーナーがその他社の店長に「管理替えの手続き連絡受けているでしょ?」と確認すると「連絡は受けていません」とのこと。全く連絡も手続きもしていなかったことが後で判明しました。3か月もの間、管理替え手続きが滞っているのを管理会社Bの誰1人気づかず、放置されていました

 入居募集をホームページに掲載しない
 管理替えから数か月しても、ホームページに入居募集が掲載されていないので担当者に問うと、「工事のため一時掲載を止めています」と虚偽の説明をしました。実際は、管理替え以来1回もホームページに入居募集をアップせず、放置したままでした。

「入居募集してないじゃないか。どうしたんだ?」と指摘する人は管理会社Bには1人もいませんでした

 担当者に言っても全く埒が明かないので収支報告書と管理委託契約書を持って店長にどういうわけかと尋ねると、店長から耳を疑うような答えが返ってきました。「今日初めて知りました」
 担当者の不正や虚偽説明を店長は全く認識していないというのです。後で分かったことですが、店長は担当者に「大丈夫か?」と聞いて、担当者が(実際は全然大丈夫ではないのに)「大丈夫です」と答えると、そのまま確認もせず、放置していたことを認めました

 担当者が、なぜこうした不正や虚偽説明をしたかについて、店長は「わからないことは聞きにくれば教えています。彼は大丈夫と言っていました」「(このやり方で)今まで何の問題も起きていません」「彼は『手続きを忘れていました』と言っていました」「彼は発達障害の1つの○○○○ではないかと思う」と答えました。

 

 管理委託契約書に表記されている本社連絡先に事の顛末を話し、契約不履行を改善してもらうために電話すると、つながったのは経理課でした。責任ある立場の方に取り次いでもらおうとしても、問題を起こした店舗の店長へ連絡がいくだけの対応でした。本社に何回か電話してもすべて同じ対応で、代表者とは1回も話ができませんでした。

 

 管理会社Bには店舗を管理監督する部署や指揮命令する人はいないのでしょうか?

 

 管理委託しているアパート経営者のみなさん!

 国土交通大臣から認可を受けていも、内情は・・・という悪徳管理会社にお気をつけください。 

 

 <チェックポイント>
①管理会社からの収支報告書に担当者、検査者、責任者など複数の決裁印がありますか?
②不正や虚偽報告がいくらでもできてしまうのを防ぐための複数人によるチェックシステムがありますか
③重大な問題発生時に、管理会社の上司や役員など責任ある立場の人が出てきて謝罪した上で、今後の課題解決の方向を示すことができていますか