私はこだわるものにはとことんこだわるが、そうじゃないものには全く無頓着である。

独身時代、私は「避妊」に関して無頓着な女であった。
その結果、当然のごとく妊娠し、できちゃった結婚を経て、今に至るわけである。

私が結婚式を挙げたのは妊娠6ヶ月のときであった。
「新婚旅行は海外に行きたい!」という私の希望はあっさり却下され、私は新婚旅行に伊豆に行くことになった。

私と夫は、「下田海中水族館」や「らんの里 堂ヶ島」など、別にわざわざ新婚旅行で行かなくてもいいところへ足を運んだ。
でも根が単純な私は、そんなところでも結構楽しかったものである。
夜は、妊娠中のため、Hは無しであった。

そんな、一般的な新婚旅行とは程遠いほのぼの新婚旅行もあと1日で終わりという日、私と夫はとあるレストランへ入った。
レストランといってもそこは修学旅行でよく使うようなムードのない店であり、食堂と言った方が正しいかもしれない。
その店で食事を済ませ、私はトイレへ向かった。

洋式トイレの個室に入り、用を足すために便座のふたを持ち上げた。
その瞬間、私は目玉が飛び出るほどびっくり仰天してしまった。
なんと便器の中には、私が今までかつて見たこともないような巨大なうんがデーンと鎮座していたのである。
私は驚いてものすごい速さで便座のふたを閉めた。
でも今見た巨大うんの光景が頭から離れず、気持ち悪くなってきてしまった。
そのトイレが壊れてて水が流れないのか、それともがデカすぎて流れなかったのか、その真相はわからない。
ただ私にとって、多分生涯で1度きりになるであろう新婚旅行で、1番印象に残ったのはその巨大うんになってしまった。

友人たちが新婚旅行でカリブ海やオーストラリアなど羨ましくなるような国々へ旅立つ中、私の新婚旅行先は伊豆、しかも1番の思い出はうんであった。
私の人生そのものを象徴しているようで、なんとも感慨深い。

そして今でも私は、外出先で洋式トイレのふたが閉まっているときには、「まさかないだろうなあ。」とドキドキしながらふたを開ける習慣になってしまった。
でも伊豆のレストラン以来、対面たことはない。
新婚旅行先の伊豆で、めったにない体験をした私はある意味ラッキーだったのかもしれない。(…とはさすがに思えない。)
 

 

🍀ご覧いただきありがとうございました。

現在、私の体験と知識から、お役立ちの記事を書いています。

こちらから読めます。

よろしければどうぞです。