ある方のブログを読んで感じることがあったので、書いてみます。


『ペンは剣よりも強し』という言葉もありますが、


言葉の持つ力って本当にすごくて

使い方次第では、人の命を奪うほどの力がある。


逆に、命を救えるほどの力もある。


私は今看護師をしているのですが、看護学生の時、ある実習でこんなことがあった。


確か脳外科病棟でのこと。

脳梗塞後のリハビリで、習字をしている患者さんにこう声を掛けた。




『とても上手に書けていますね。』




これ、どう思いますか。

え、何が?普通ちゃうん?って思ってたんです。というか、ほんまに上手に書けてると思ったからそのまま言葉にしたんです。



看護実習では“コミュニケーションの振り返り”がどの実習でも必ずあって、

上のやりとりを振り返って指導者さんに言われたのが



『Aさん(患者さん)は脳梗塞で麻痺が出てリハビリしてるんですよね。その人に“上手に書けていますね”の声掛けは“上手に書かないといけないのか”という捉え方をされるとは思いませんでしたか。』と。



また、『Aさんが自分の書いた字に納得できていなかったら?それを“上手”と言われてどう感じると思いますか?』とも。


こう言われた時、自分がいかに無意識に言葉を発していたのかに気づいたと同時に、すごく怖くなりました。


無意識に誰かを傷つけているんじゃないか、と。



私はLGBTQの当事者で、今まで生きてきていろんな言葉に傷ついてきたけど


自分が加害者になる可能性も存分にあって、だから時に言葉を発するのがとてつもなく怖くなる。



でも、今働いていて

『そうやって言ってもらえて気持ちが楽になった。』とか

手を握って『ありがとう』って伝えてくれる人がいる。


せっかく使うなら、誰かを元気づけたり、勇気づけたりできる言葉掛けができたらいいなって思っている。



こういう言い方をすれば、相手はどう受け取るだろう。

をいつも考えている。