Part10
第1章第8帖
花宴 (はなのうたげ)
第8帖、「朧月夜」の登場シーンの後編です(^^♪
最初に、光源氏との出逢い、抜粋まとめ。(光る君目線で)
【現代語意訳 抜粋】
桜の宴が催された折は、藤壺中宮と東宮(皇子)らと席を分け、煙たい弘徽殿の女御も出席していた。
陽はよく晴れてまことに春らしい宴で、歌を詠むにつけ、簡単には逢えない藤壺への想いを込めたことが、なぜかしら漏れてしまっていた。藤壺は父(桐壺帝)に寵愛される中宮になっていた。
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この宴席は、藤壺の女御が寵愛されて皇子を産み桐壺帝の中宮となった、桜の季節のお祝い席です。
同じように昔寵愛されていた弘徽殿の女御は、面白くないわけです。
藤壺を思慕している光源氏も祝いの舞を披露します。右大臣側に招かれているんです。ここ大事。
それゆえ、右大臣の六の君とめぐり逢い、春の朧月夜の夜中、
独りで涼んでいた女性を見つけて、不意に引き寄せるんですが。。。
夜が更けてから、宴は終了。
中宮や東宮もお帰りに成ったので、静かで月の明るさに風情があって、しばらく浸って居たいような感じ。
まだ去り難い気持ちで歩き回っていると、三ノ口の扉が開いていた。
「こういう不用心さが、男女のあやまちを引き起こすものだ」
と、思ったが、ひと気の少ない枢戸(くるるど)をくぐる。
そこで覗き込んで観た女性は、並みの身分とは思えない美しい品格で、声も若々しくかわいい。
「照りもせず、曇りもせずハッキリとしない朧月夜(おぼろづきよ)は、他に似たもののない春らしい月夜だわ。。。」
と、呟いて、知らずにこちらに歩いて近づいて来る。
源氏はすかさず袖をとらえて、こちらに引っ張ってみると、女は驚いて怖がっている様子。
「イヤだ。誰ですか❓」
「何を嫌がることがありましょう」
ーーー春の夜の あわれを知るも 入る月の
おぼろげならぬ 契りぞと思ふーーー
(春の夜の おぼろ月夜に出逢うのは 前世からの縁だと思う)
静かに抱き上げて下ろし、扉を閉める。
あまりの驚きに首すくめる様子がかわいらしく、
「ここに、人が。。。」
と、声を出したが、
「わたしは皆に許されている身です。人を呼んでも何にも成りませんよ。静かに」
その声で、光る君だと分かったので、少し安心した様子。
光源氏本人が、変な話油断もスキもない好奇心で女の人を追い求めるヒトだから、でしょうか
ひょっとしたら、夏祭りの庶民みたいに、女性の方でも
BOY MEETS GIRL を求めてるからでしょうかNE
こういう不用心さが、男女のあやまちを引き起こすもんだ
と、言ってる本人がとんでもないスキャンダルの基を
つくってしまっちゃった、、、わけ
ここで、現代のヒトには思いつかない、恋愛事情。
いくら帝の息子と云えど、嫁ぎ先の決まってる女の子に
顔合わせるチャンスなんて、こういう時の覗き見しかない。
公認や手引きによっても、御簾ごしでしか「できちゃう」前にLOOKSを拝めないので、親戚筋の容姿から想像するしかない。
容姿はわかんなくっても、和歌を交わせば感覚的に合うのか好きになれるのか、わかって行くのかもしれない。
おまけに、めとっても「通い婚」なので多重恋愛に成り易い。
女性がよほどに品格や知性や痴情が好みの相手でないと、三日間以上続けて通わないし、男性の甲斐性や女性の家の裕福さも、モノをいうわけ。
女性の方だって、噂を聞いて別の男が寄って来たりもする。
今だったら、自立心の強い、もしくは独り立ちして生活できてるっていうのは、依存心や執着で我慢をしなくって善い事象も増えて、限りなくマンネリを遠ざけて二人で居る事のグレードアップも目指せると、思いませんか
こういう緊張感がある程度必要なのは、
いつの時代も 同じやと。。。
困ったと思う一方で、情けが無く無粋だと見られないように、
女性の方は取り繕っていた。
源氏はことのほか酔っていて、このまま手放すのは残念に思っている。
女もすれていなくって、はねのける事も知らなかった。
ほどなく夜が明けて、外は慌ただしくなる。
女はさまざまに想い乱している様子。
「名は何と云うどうやって文を交わしたら良いか、
これで終わりと思わないでくれ」
ーーー憂き身世に やがて消えなむ
尋ねても 草の原をば
問はじとや思ふーーー
(憂い多き身の私が 消えて亡くなっても
草の根かき分けても 探し出すとは
おっしゃってくれないのですか❓)
ーーーいづれぞと 露の宿りを分かむ間に
小笹ヶ原に 風もこそ吹けーーー
(お名前を伺ってないと
たずね歩く間に 噂が立ってしまって
二人の仲がダメに成ってしまわないか 心配した)
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この夜、ふたりは寝所を共にした、
つまり、BED IN したと思いますか❓
私は、そこまでの仲にはなっていないと思う。
「恋に落ちた」ってやつかもしれないけど。
ただ、抱きしめて
困惑はしてるけど、オロオロせずに、
無粋だとは思われないように振る舞える余裕は、ある。
きっとちょっと急がないでみたから、
本気で継続的な関係になっていったんだ
と、思いたい。
他の魅力を見つけてから
オトコと女になっても遅くはないし、
それだけで終わってしまう相手じゃ
なさそうと お互い感じたからこそ、
コトを急がなかったので、
連絡や手引きの方法を
交わすの忘れてて あくる日からも
逢いたいから 育んだのでは。。。
あ、BED IN が速いだの遅いだの
そんなマニュアルなんかないと思うし、
きっと「好き」になって行く気持ちの
グラデーションも愉しめたんじゃ、、、ないかな
和歌のセンスも気に入ったかもしれないし、
きっとまた会いに来てくれそうな予感がして、
甘えて、名前を聞くより探し出してくれないの❓
と、すねたフリの歌詠みしたかも。
源氏の返した歌NE。。。
名前を伺っとかないと探し回ってるうちに
噂が立ってしまってダメになりそうですよ、って。
これ、身に摘まされませんか
職場恋愛でもそうなのかもしれないけど、
ふたりの仲を育もうという意志があれば、
女の方も賢く立ち回れるようになりますよNE
暗黙の了解で、いつも二人とも仲間の輪の中に
そういえば、いつもいたよね、、、みんなと。
そういえば、ふたりだけの暗号みたいなサイン
あったよね。。。とか。
恋バナは職場ではしないけど、
公休日はいつも単独行動、、、とか。
じらしてるつもりはないけど、
ふたりの気持ち以外のことで、邪魔建てが入ったりとか。
組み合わせによって、お互いの態度はちがうかもだけど、
仲好さそうなほど、一方は仕事仲間としか思ってなかったり。
そういう時期が一番楽しい
って人もいる。
でも、公認だろうと裏があろうと、
二人の仲が安心感も芽生えて来た時。
そっからが醍醐味だと、
私は思うのです。ね(^_-)-☆
嫌われたくないから、正直に打ち明けられない、、、とか
素直になれない、、、いつもドキドキして挙動不審になる。
↑↑↑これって、相手に失礼じゃないですか❓
好きだから付き合おうとしてくれてるんでは❓
いつも初対面の時の気に入ってくれた自分を見せたい、
とかって、逆にそれこそ3ヶ月サイクルの
「こっぱみじんの恋」で終わりませんか❓
結局あそびか本気かセフレか
あいまいなまま終わる。。。とか
終わってないし始まってもおらんやろ
あなた自身を語って、自分らしい自分を見せて
「ちぇっ」
って去ってくヒトは、それまでの縁で合わないんです。
素の自分を見せるのは、怖いって、
っじゃ、VIRGINでなくなる時は、
怖くなかったんですか
小出しでいいから、クリアして行きたいよ
心と体が別々に作動してるんですか❓
そこまでヤサグレるのは、還暦越えてからでも遅くないよ
ってか、心と身体が別々に反応しなきゃいけない経験しか
できなかったわけでは、無いと思う。
葵祭@京都市
「迷惑でなければ 私は隠すことなどない。
だますおつもりか❓」
と、言い終わらないうちに、人々が起きて来てざわめき
お局に行き交う音がしきりとするので、やむなく扇子を交換して、部屋を出た。
通りがかりに気づいた者は、
「ご熱心なお忍びですこと」
と、口さがない女房達が噂する、声。
源氏は、部屋に戻ったが眠れない。
「美しい人だったなあ。女御の妹君だろうな。
まだ世間馴れぬ様子だったから、五の君か六の君か
あの姉妹は器量好しと聞いている。
六の君は春宮(後の朱雀天皇)の后となる心づもりだろうから、かわいそうな事をしたのかな。
尋ねるのもわずらわしいが、これで終わりとは思えず、どうして文を交わす手立てを教えなかったのかな。。。」
などどあれこれ思い巡らすのも、未練があるのだろう。
こういうことにつけても、まず、
「あの藤壺の辺りの様子は、まことに奥ゆかしい」
と、ありがたく思い浮かべた。
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ちょっと、疲れて来ましたね。。。
あ、紫色の文章が現代語訳で、
あとは、私のおしゃべりですよ
シン・解釈かもしれないのは、
現在出版されている作家さんたちの現代語訳本は、
ほとんどが、昭和に初版のものです。
世相やその作家さんの年代に合った解釈なので、
平成も終わっちゃった令和に生きるヒトにも、
共感してもらえそうな、おしゃべりだと、おもうな
女流作家さんのほとんどが、
「六条の御息所」が好きで、きもちが分かる。
と、おっしゃってます。。。
わたし、苦手なんだ。
気位高くって、嫉妬深い恨み節の方。
根がマイペースだし、
摩擦起こらないように、
適度に距離取ってしまう、タイプの女性。
なんか、久しぶりに来てくれたのに、
カリカリ、不満ばっか云ってそう。
そこ、ちょっと堪えて
今度ふたりでしたいことの約束をしたら、どうかな
不満じゃなく、解決法の提案の方。
仕事にかまけてる人も
「うい奴じゃ」(かわいいやっちゃな)
と、思ってくれそうだけどな。
逢えたときに、ね
ではでは、今回は、この辺で