鶴首城&成羽 | 根多帖別冊 by おしろまん

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おしろまん です。
絵を描いていますので、そちらをメインにしたいのですが、お城の論考を書いたりしており、城関係がやたらと多いブログとなっています。
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2018年3月に、岡山県高梁市・備中松山城の貯水池の現説に行ったとき、時間があったので同市の鶴首城にも行ってきました。

そのときは日も傾いてきたので摂図する時間がなかったのですが、石積ほか素晴らしかったので後日改めて縄張図摂ってきました。

主郭Ⅰは、高くても2m位ですが、ほぼ全周に石積が見られます。

上図の赤いラインが、石積が認められるところとなります。

北東隅aに櫓台を設けています。天守台というには小さいですが、これが北から上がってくる虎口cに睨みを利かせております。

Cの下には郭Ⅶが虎口空間を作り、主郭に至るまでの防備を厳重にしております。

南は二条の堀切で処理し、その北には大きな竪堀があります。東は畝状竪堀のようにも見えますが、不明瞭なので発掘しないとわかりません。

 

で、ある意味それより衝撃的なのが鶴首城の山下に築かれた成羽陣屋

北は3mの石塁を廻らせています。

こういった陣屋の場合、通常は山側には石塁は無いと思うのですが、ここはそっちまでケアしちょります。

まあ南辺西1/3は石塁がないので「全周」ではないし、上画像右はすぐ鶴首上の山が迫っていて、この石塁にどの程度防御効果があるのか疑問ですが。