『プラダを着た悪魔』から20年。
続編を心待ちにしていた方も

多いのではないでしょうか。
私自身も「アンディは戻るのか?」

という一点に強い興味を持って

劇場へ向かいました。

 

今回、特に印象に残ったのは

ファッションの舞台です。
ミラノの歴史ある遺跡を背景に

現代的なファッションショーが

展開されるシーンは圧巻でした。

時代を超えた空間と

最先端のスタイルが交差するその光景は
まさに「過去と未来の融合」。

 

ミランダやアンディの装いにも

思わず目を奪われる瞬間が何度もありました。

 

もうひとつ、今回強く印象に残ったのが

「色」の使い方です。

ミランダが纏っていた真っ赤なドレス。
あれはとても象徴的でした。

赤という色は、カラーの視点で見ると

・情熱

・支配力

・決断

・エネルギー

を表します。

まさにミランダという人物そのもの。

周囲を圧倒し、場を支配し、
自分の意思で道を切り拓いてきた女性。

その生き方が、そのまま色として

現れていたように感じました。

 

一方で、印象的だったのは、
その「赤」がどこか強すぎるようにも

感じられたことです。

情熱や力強さは、時に
“手放せないもの”の象徴にもなります。

変わりゆく時代の中で、
それでもなお同じ色を纏い続けること。

それは強さなのか、
それとも

手放せない執着なのか。

 

また、アンディの装いにも変化を感じました。

かつての彼女は、まだ自分の色を持たず、
周囲に染まっていく存在でした。

しかし今回は、
どこか落ち着いたトーンの中に

「自分の軸を持った人の色」

が見えたように思います。

 

色は、その人の“内側”を映し出します。

だからこそ今回の作品は、
ファッションとしての美しさだけでなく、

「その人が何を選び、何を手放さないのか」

それが色として表れていたように感じました。

 

そして今回、強く感じたのは「時代の変化」です。

20年前とは違い、今は紙の雑誌ではなくデジタルの時代。
読者はSNSで流れてくる情報を“瞬時に取捨選択”します。

印象に残らなければ、読まれない。
内容が良くても、届かなければ意味がない。

そう考えると、ミランダがこだわり続ける雑誌という媒体は、
これからどこまで生き残れるのか

そしてアンディがどれだけ質の高い記事を書いたとしても、
「それは本当に読まれているのか?」という問いも浮かび上がります。

このテーマは、物語以上にリアルで、
私たち自身の問題でもあるように感じました。

 

ただ、ストーリー面では少し違和感も残ります。

特にアンディの復帰は、あまりにもスムーズで、
「なぜ今なのか」という必然性がやや弱く感じられました。

 

ミランダがアンディを覚えていなかったという描写も、
ユーモアとしてはやや不自然で、物語への没入を妨げてしまった印象です。

 

ナイジェルがアンディを推薦していたという展開も、
少し後付けのように感じられました。

20年という時間を経た再会としては、
もう少し丁寧な動機づけが欲しかったところです。

 

そしてエミリー。

ディオールで活躍している設定は

魅力的でしたが
かつてのアンディとの

軽妙なやり取りに比べると

やや物足りなさも。

ラストの「友達になりたい」

という台詞も
二人の関係性を考えると

少し説明的に感じられました。

 

ライバルでありながら認め合う
その絶妙な距離感こそが

魅力だったように思います。

 

 

それでも印象に残るシーンもありました。

特にサプライズとして登場した
レディー・ガガのパフォーマンスは圧巻。

20年前のマドンナから、現代を象徴する存在へ。
この対比は、時代の変化を象徴する演出でした。

 

 

視覚的な美しさと現代性は十分に楽しめる一方で、
物語としての“深い揺らぎ”には

もう一歩届かなかった印象です。

ただ、その分だけ
「これからの時代、何が本当に価値として残るのか」

そんな問いを投げかけてくる

作品でもありました。

 

私自身は、今回の作品にどこか

“違和感”を覚えましたが、
ビジネスの視点から見ると、

また全く違う意味が浮かび上がってきます。

 

ただひとつ感じるのは
時代がどれだけ変わっても、
最後に残るのは「人」だということ。

 

それは、映画の中でも

そして私たちの日常でも

同じなのかもしれません。

 

「アンディは一度、自分で選んだ人だった」

『プラダを着た悪魔』のあのラスト
リムジンを降りて

携帯を噴水に落とした瞬間。

あれは

“憧れよりも

自分の人生を選んだ瞬間”

だった。

 

私は、あの1作目のラストを

忘れたくありません。

どんなに魅力的な世界であっても
自分の人生は、自分で選ぶ。

あの潔さこそが
私にとっての

『プラダを着た悪魔』なのです。

 

だから私はやっぱり思うのです。

「私は、私の道を行く」

そしてその道は
きっと自分だけの「色」を

持っているはずです。

 

それがどんなに遠回りに

見えたとしても
自分で選んだ道こそが
一番納得のいく人生なのだと。

 

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