法学教室379号

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法学教室 2012年 04月号 [雑誌]/著者不明
¥1,400
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松下淳一先生の巻頭言から引用(同書1頁)。

「法律家は、具体的な事案について、そこにある法的な問題点を発見し、分析をして解決を導くのが仕事である。その過程では、抽象的な法規範・制度と具体的な事案との間をつなぐ作業をしなければならない。法律学の学習においては、抽象的な法規範・制度の内容を理解するだけでは足りず、それが適用される具体的な事例も一緒に習得する必要がある。その際、まず習得すべきは、その法規範・制度が適用される最も典型的な事例である。典型例をしっかり頭に入れることによって、その法規範・制度の趣旨を立体的に理解することができ、具体的な事案への当てはめを正確かつスムーズに行うことができるようになるのである。教科書・体系書では、スペースの制約から、いちいち典型例を挙げていないことが多いであろう。教員は、授業において、時間の許す範囲で法規範・制度の説明とともに典型例を挙げるのが学習効果を高めるために望ましいであろうし、学生としては、教科書・体系書に書いていなくても、また授業で教員が典型例を挙げていなくても、特に重要な法規範・制度については自分で典型例を考えるべきであろう」


もちろん、松下先生の巻頭言は、「典型例だけ押さえれば良い」という単純なものではなくて、限界事例を押さえることの重要性も、引用部分のつづきで書かれています(詳しくは同書をご覧下さい)。


なお、法学教室379号から「演習」は新メンバーでのスタートです。

特に注目されるのは、川出敏裕先生の刑事訴訟法だと思います。